コロナ禍での飲食店のコスト削減と売上UP!吉野家ホールディングス×トレタ×エフェクチュアルにて開催したオンラインセミナーのレポート
以前より採用難や経営者の高齢化、後継者不足などの理由で年間5万5千店が廃業している飲食業界ですが、新型コロナウイルスの影響によりその状況はさらに悪化しています。
このような背景から「飲食店の新たな収益経路」や「低リスクでの飲食店開業」、そして「コストを抑えた集客方法」について知りたいという声がますます高まっており、今回は飲食業に関わる3社とオンラインパネルディスカッションを開催いたしました。
【登壇者】
株式会社吉野家ホールディングス グループ企画室 特命担当部長 武重 準氏
株式会社エフェクチュアル 取締役 諸橋 正崇
【進行役】
株式会社トレタ 事業開発・アライアンス部 中塚 薫氏
【トピック】
・多くの飲食店が抱える課題と向き合った集客支援サービス
・店舗を貸す側・借りる側の双方にメリットがある「シェアレストラン」の魅力
・集客ツール「Googleマイビジネス(※)」の可能性
・まとめ
多くの飲食店が抱える課題と向き合った集客支援サービス
中塚:では、早速ですが吉野家さんからご紹介をお願いいたします。
武重:吉野家といえば牛丼チェーンを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実はそのほかに「はなまるうどん」や「京樽寿司」などの飲食店も展開しています。
しかし、こちらを見ての通り、飲食店は開業希望者が15万人ほどいると言われているのに対して、実態は利益率も高くないですし、後継者を見つけることも難しいので廃業する確率も高いんです。オープンして1年経たずに閉めてしまうケースも非常に多いので、この悪循環をなんとか食い止めなければと考えて「シェアレストラン」というサービスを始めました。
このサービスでは、営業していない時間帯の店舗を有効活用したい飲食店オーナーと、低リスクで飲食店を始めたい開業希望者のマッチングを行っています。
オーナーにとっては稼働していない時間帯を使って副収入が得られますし、開業希望者にとっては間借りではあるものの手軽に自分のお店を持つことができる機会が得られるので、両者にメリットがあると考えています。
万が一そこでトラブルが発生した場合には、私たちが間に入ってサポートを行います。
中塚:ありがとうございます。では続いて、エフェクチュアルさんから「コストを抑えた集客方法」についてご紹介いただきたいと思います。
諸橋:当社は店舗集客のための情報発信サポートサービスを行っていますが、たとえばその一つにGoogleマップを活用した集客支援があります。
Google社が店舗集客ツールの「Googleマイビジネス(※)」というサービスを提供していますが、そのサービスはうまく活用すればお客様の来店促進に大きく貢献できる可能性があるので、私たちはその活用ノウハウを様々な店舗様に提供したり、実際にGoogleマイビジネス(※)の運用サポートを行ったりしています。
そのほかにも、ネット上の口コミ評価を改善するための「Hoshitorn」というツールを開発・提供したり、Web上の情報を24時間365日監視することで店舗の炎上対策を行ったりするサービスも展開しています。
店舗を貸す側・借りる側の双方にメリットがある「シェアレストラン」の魅力
中塚:コロナ禍において、業界全体や身近なところでどのような変化がありましたか?
武重:飲食業界全体では、いまだかつてない大変化ですね。我々もグループで150店舗閉鎖の発表をいたしましたが、この状態がいつまで続くのかが見えていないですし、相当まずいと思います。
中塚:私も仕事を通じて飲食業界に関する情報は広く集めているのですが、かなり厳しいです。
ただ、そのような状況だからこそ先ほどご紹介いただいた「シェアレストラン」の利用者数の変化が気になっています。
コロナによって、引き合いって増えてきているのでしょうか?
武重:「店舗を空き時間に貸したい」という方は少しずつ増えているので、そういう意味では持ち堪えている飲食店はまだまだ多いのかなと考えています。一方で「借りたい(開業したい)」という問い合わせはものすごく増えていて、このコロナ禍において400名近くのお問い合わせ・会員登録をいただきました。
おそらく「そもそもの求人がないから、それであれば自分たちで店を開こう」と考えている人が増えているのではないかなと。
中塚:主婦や学生も「シェアレストラン」を通じて飲食店を手軽に開けるようになったので、プレイヤーの質が変わったというか、バラエティが増えて活性化しているということでもありそうですね。
その「シェアレストラン」形式の運営で、昼と夜とで別の種類の店舗が開業した場合の集客にはどのような相互作用があるのでしょうか?
武重:昼と夜とで客単価が変わってくることが多いのですが、たとえば単価の低い昼の時間に来てもらったお客さんに対して、夜の時間帯のほうの店舗のことも知ってもらえるきっかけを与えることができます。もちろんその逆も考えられますね。
中塚:そこに新しい集客のスタイルがありますよね。
武重:そうですね。一人でやってたときよりも倍の営業努力をかけられるので、そういった効果は期待できますね。
中塚:実際、「シェアレストラン」を使って開業するとどの程度の収入が得られるものなのでしょうか?
武重:具体的な売上については触れられないのですが、たとえばゴーストレストランの形態を取っている飲食店がありまして、こちらは昨年9月に1号店を出店して、すでに18店舗展開しています。
中塚:すごいですよね。全部間借りで全部ゴーストレストランなんですよね。
武重:そうなんです。その方はIT企業出身なんですが、だからこそメニュー開発にしろ店舗経営にしろ発想が新しくて鋭いんですよね。
シェアレストランは1ヶ月単位で開業の契約ができますし、土日のみでの契約も可能なので、テストマーケティングとして気軽に始めることができる点もそういった方にとってはメリットを感じていただけているのかもしれません。店舗を貸す側と借りる側とでノウハウを共有し合うこともできますよね。
中塚:常連さん同士の流れ込みは期待できる一方で、新たに発見してもらうとなるとやはりGoogleマップの活用が有効かと思うのですが、
諸橋:まず、Googleマップはただの情報発信ツールというだけではなくて、ユーザーの分析もすることができるんです。Googleマップ経由でどのくらいの人が予約の電話をしてくれたのか、Webサイトにアクセスしてくれた人はどのくらいいるのか、お店までのルート検索をしている人はどのくらいいるのか、そういうデータを分析することで、お客様になる可能性が高い人が何を求めているのかをある程度把握することができるようになります。
たとえば、「自粛中はお店には行かないけれど、自粛が開けたら行きたい」と考えている人が一定数いることも実際にデータから分かることがあります。
ほかにも、データを見ることで「テイクアウトやデリバリーが求められているのではないか?」という仮説を立てることができるケースもありました。
中塚:グルメサイトではなくGoogleマップで直接お店の情報を探す人も。
諸橋:今は行動も変わってきていて、20代の若者の間でもグルメサイトではなくGoogleマップで直接お店を探すケースが増えてきているので、まずはそのような変化をデータをもとに認識していくことが大事かなと思います。
たとえばシェアレストランの利用を考えている飲食店オーナーさんの場合は、Googleマップのデータを分析することで営業時間外の店舗の有効活用方法を検討できるようになります。
もちろん、Googleマップは飲食店だけではなく美容店舗でも活用が可能で、来店につながる可能性があるユーザーがどのような情報をどのように検索して、実際にどう行動しているのかを分析することができます。これによって、タイミングを見ながらユーザーに対して適切な情報を発信することで、新規集客に繋げることも可能です。
ただ、都内の繁華街などはGoogleマイビジネス(※)を登録された飲食店が増えてきてはいるものの、実際それをうまく運用できている店舗があまりないのも現状です。
たとえば、自分の店舗がどのようにコロナ対策をしているのか、営業時間はどのように変わったのかという情報をリアルタイムで更新していかなければ、間違って来店されるようなこともあるので気をつけなければなりません。
武重:間借りでもGoogleマップの登録は可能ですよね。
諸橋:間借りの店舗であっても、そういった情報は店内写真や料理写真などと合わせてマメに更新することが大事だと思います。
中塚:Googleマップは自由度が高いので、店舗を貸してる側と借りてる側とでうまくシナジーを生み出すこともできそうですよね。
諸橋:ただ、コロナ禍の状況においては目先の新規集客に力を入れていくというよりは、まずはしっかりとウイルス対策への取り組みを公開していったり、最新の営業情報を更新していったりと、ユーザーの信頼を得られるよう正しい情報をちゃんと伝えることが一番大事じゃないかと思っています。
武重:これは開業された方に教えてもらった話なのですが、インバウンドが活性化していた時、多くの外国人はGoogleマップの情報を頼りに飲食店を探していたそうですね。
やはり、正しい情報をちゃんと更新していくことが結果に結びつくのかもしれません。
諸橋:そうですね。ただ、多店舗展開しているような企業さんの場合は店舗ごとに情報更新していくことが難しくなることもあるので、そういった時に我々を頼っていただければと思います。
マーケティング支援サービスを幅広く提供しており、Googleマイビジネス(※)の運用サポートノウハウの提供は1店舗500円から行っています。
まとめ
今回はコロナ禍で変化している飲食業界の実態や、それにともなった新しい経営スタイル、有効な集客方法についてお伺いしました。
コロナ禍において食事スタイルや店舗の選び方が日々変化する中で、「ユーザーに最新の正確な店舗情報を発信し続けること」が現在の店舗集客では非常に重要であることがわかりました。
ぜひ今回のディスカッションの内容を店舗経営の参考にしてみてはいかがでしょうか。
各社のサービスについて
エフェクチュアル ロケーションビジネス https://location-connect.com/service/
吉野家ホールディングス シェアレストラン https://share-restaurant.biz/about/
飲食店向け予約/顧客台帳サービス トレタ® https://toreta.in/jp/
※「Googleマイビジネス」は、2021年11月に「Googleビジネスプロフィール」に名称変更しました。
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