導入企業インタビュー
映画が趣味というオーナーのこだわりが詰まったカフェのような明るくカジュアルな雰囲気の店舗と、顧客に寄り添った丁寧な接客で地域に愛されてきた不動産会社が新たな集客手法をどのように取り入れていったのか、お話を伺いました。
【お話を伺った方】
株式会社デニム 代表取締役 加藤利光氏 (写真中央)
株式会社デニム 専務取締役 米田直登氏 (写真右)
株式会社エフェクチュアル セールス本部
カスタマーサクセスグループ 金田佑太朗 (写真左)
(聞き手 WISTERIA株式会社 藤井文香)
【トピック】
- ポータルサイト頼りの不動産業界の集客方法を見直し、新たな集客手法に挑戦
- 人気の検索ワードトップに。7ヶ月後にはマンション成約
- Googleマップはひとつのメディア。二人三脚で運用し、良質な情報を発信
ポータルサイト頼りの不動産業界の集客方法を見直し、新たな集客手法に挑戦
まず、株式会社デニムさんについて教えてください。
不動産取引とファイナンシャル・プランナーの実務経験を活かし、「お客様一人一人のライフプランの実現」をビジョンに取り組んでいます。
藤井:「デニム」とはジーンズの「デニム」ですか?不動産会社にはめずらしい変わったお名前ですね。
加藤氏:そうです。頑丈で何度穿いても、心地よく飽きがこない“デニム”のようにいつまでも心地よく快適にお過ごしいただける住まい探しのお手伝いをしたい…。
そんな想いから社名を『デニム』と名付けました。
藤井:デニムさんではGoogleマップは以前より活用されていたのでしょうか?
加藤氏:外部の方との打ち合わせで、GoogleマップとInstagramは自社で運用できるからやったほうが良いと勧められました。
Instagramは不動産会社の活用が活発なことから以前より運用しており、Googleマップの活用は構想はあったものの、手をつけられていませんでした。
そんな時にエフェクチュアルの無料セミナーに参加したんです。
藤井:不動産会社がInstagramを活用しているのは意外でした。集客のメインはポータルサイトですか?
加藤氏:ポータルサイトが強いです。しかしポータルサイトは物件ありきでデニムの付加価値や魅力を伝えづらく、広告費をどれだけかけられるかが勝負になってしまう。
我々の規模だとポータルサイトに頼る集客はリスクと考えていた時にGoogleマップの活用に興味を持ち、広告とは対極的な集客施策として中長期的に運用をしていくことを決めました。
金田:マーケティングの手法として「クオリティマーケティング」と「オークションマーケティング」の2つがあります。
ポータルサイトは後者のオークションマーケティング。掲載費をかければ一定期間集客が見込めます。
クオリティーマーケティングで代表的なものはInstagramやGoogleマップなどSNSです。
露出方法や情報量、情報のクオリティーの高さが集客数を左右します。
デニムさんは不動産業界でも先駆けてエフェクチュアルの「Googleマイビジネス運用支援」を導入されました。
私たちは今後、ポータルサイトなど一定の優位性はありつつも、ユーザーがGoogleの検索エンジンを使って地域に根付いた店舗を知る機会が増え、広告上位表示以外の要素を加味して来店する機会が増えると考えています。
これはGoogle検索をするとGoogleマップが上位表示されるよう、Googleの表示結果が変わったことや口コミの数が増え続けていることも影響します。
先がけてGoogleマイビジネスを使って集客をしていきたいとの考えは、非常にポジティブなことです。
Googleマイビジネスの活用は、短期で成果がでる施策ももちろんありますが、継続していくことが大切で、口コミなどお客様へのアクションを促す方法は社内にナレッジを溜めていくことが必要不可欠です。
加藤さん・米田さんが先を見据えて積極的に取り組んでくれたこともありデニムのGoogleマイビジネスはスムーズに運用を開始できました。
人気の検索ワードトップに。7ヶ月後にはマンション成約
Googleマイビジネス運用支援を導入してからの成果はいかがですか?
早期に成約に結びついたことに加え、「世田谷区・不動産・売買」や「中古マンション」の検索ワードで一時トップになったことには衝撃を受けました。
大手を含め、たくさんの不動産会社がある中で上位となったのは相当な知見と技術、経験が必要で自分たちでは成し得なかった成果です。
藤井:思った以上に導入効果が高かったというところでしょうか?
加藤氏:ここまですぐ成約になる事は正直、予想していませんでした。
上北沢駅の乗降者数はさほど多くなく、駅から近いと言ってもそこまで人通りがある場所でもない。
不動産売買の場合は、集約エリアを広めにとるので競合も多いのですが、検索した方が不動産会社を選ぶ時にデニムのGoogleマップを見て来店、となるまでには半年くらいはかかると思っていました。
しかも、運用をスタートした直後にコロナの流行。
正直タイミングを見誤ったかなと不安になりましたが、緊急事態宣言が解除されるとアクセス数が急上昇しました。
自粛期間中にしっかりと金田さんのサポートのもと、準備をしてきたことが身を結びました。
藤井:「間接検索数」の伸び率、すごいですね。
金田:「中古マンション」が上位表示されたことによる検索数の増加は、マップの表示機会が増加する為、想定してましたが、この伸び率は私も予想以上でした。
ご成約にも早期に決まり、良い成功事例となりました。
Googleマップはひとつのメディア。二人三脚で運用し、良質な情報を発信
Googleマップでデニムの訴求をするにあたり、工夫したことは何ですか?
その会社の本質的な価値や他社に勝るところ、ユニークなところをサービスや人など様々な軸で運用に関わるメンバー全員が知ることを大切にしています。
また、デニムにこれまでいらしている方、このエリアで不動産会社を探される方がどんなキーワードで検索しているかを深堀します。
不動産、売買を中心にキーワードを対策していましたが、分析を進めていくと「中古マンション」というキーワードで露出していることが重要と判明しました。これを軸にした情報発信の方法を提案した結果、想像以上の成果となりました。
加藤氏:逆に、金田さんが不動産業界に精通してた人だったら成果が出るまでもう少し時間がかかったと思います。業界の慣例やセオリーに囚われてトライ・アンド・エラーにならなかったと思うんです。
藤井:第三者目線でGoogleマップをひとつのメディアとしてどのように運用していくか、コンテンツは何にするかプランニングまで任せられるのは魅力ですよね。
加藤氏:マンションを購入された方は、Googleマップのコンテンツや口コミをみて来店してくださっていたんです。これを聞いたときはとても嬉しかったです。
実際にGoogleマップの運用はどのような分担でされているのでしょうか?
金田:投稿コンテンツの作成と投稿はエフェクチュアル、デニムにはレビューの促進・返信をお願いしています。
投稿内容は必要な情報をお伺いして、形にしたものを確認していただき配信する流れです。
藤井:デニムのGoogleマップは私がイメージする不動産屋とは大きく違っていて驚きました。
明るく、カフェのような雰囲気で親しみが持てますね。
口コミ数が多く、丁寧に返信されているのも印象的です。お客様に口コミを書いていただくコツなどあるのでしょうか?
米田氏:契約や打ち合わせの待ち時間に「Hoshitorn(ホシトルン)」※で発行したデニムのGoogleマップのQRコードを読み込んでもらい、口コミをお願いしています。
加藤氏:物件の契約の際には住宅ローンの相談、銀行の手続きなどやることが多い分、一緒にいる時間も長く関係が必然的に深まるのでみなさん協力してくださいますね。
藤井:他の不動産会社でデニムのように口コミが多いところはまだ少ないのでハードルが高いと思っていたのですが、お客様としっかりコミュニケーションを取っている証ですね。
お願いするタイミングやツールの準備もしっかり整えられていて、流れが確立されている。
加藤氏:その通りハードルは高いですが、毎月金田さんと打ち合わせをするのでデニム側のタスクである口コミが増えていないとまずいな・・・というプレッシャーもあります(笑)。
金田:(笑)。目標を一緒にクリアしていくことも我々のサービスの一貫です。
月1回の打ち合わせでは前月の振り返り、数値分析と今後の双方のタスク・取り組み、個別のレビュー返信アドバイスなどを行っています。
藤井:返信コメントも丁寧で温かみを感じます。
不動産は高額な買い物で、一生に何度もあることではないのでどのような人が関わってるのか、どう顧客と接しているのか口コミから想像できるので安心に繋がりますね。
最後に、今後の集客戦略について教えてください。
加藤氏:自社ホームページとGoogleマップをリンクして、ポータルサイト以外の集客を強化していきたいです。
また、ポータルサイトを見て同じ物件を数社が扱っている時に、選ばれる不動産会社を目指したいです。
米田氏:最近はデニムという会社や店舗に対して興味を持って問い合わせをしてくれる方が増えています。
ホームページやGoogleマップ見ました、というケースが以前より圧倒的に増えているんです。
前は目的の物件案内以外には興味を持ってもらえず、現地集合・現地解散希望も多く店舗への来店どころではありませんでした。
それでも集客を増やせば売上が立つ、という戦法でしたがデニムに興味を持ち、何かしら調べてくださっているお客様は関係を築くまでのハードルが下がったように感じています。
スマホの普及により手軽に検索ができ、様々な角度から情報収集ができるので「問い合わせ」という最初の選択はホームページだけでなくリアルな口コミを確認できるGoogleマップのレビューをみている方が多いように思うので継続して取り組んでいきたいです。
加藤氏:Googleマップの活用は費用対効果が1番高いと思っています。
この調子で集客を伸ばしてGoogleマップが集客のメインになれば我々のような小さな不動産屋が大手に勝てるチャンスになるのではないでしょうか。
※「Hoshitorn(ホシトルン)」 エフェクチュアルが提供するGoogleマップ口コミ管理SaaS
店舗のGoogleマップQRコードを発行できます
https://effectual-hoshitorn.com/
事業内容 不動産の売買・管理および仲介業、不動産コンサルティング業務、保険代理業
所在地 〒156-0057 東京都世田谷区上北沢3-18-8
TEL 03-5316-2188
https://www.denim1126.co.jp/