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SNSで拡散されるクレーム、カスハラへの対応方法|炎上事例を交えて解説

最終更新日 2024.11.1

近年、SNSの普及により、クレーム対応はさらに難しくなってきています。

直接伝えられるクレームと違い、SNS上で間接的に発信され、企業が知らないうちに拡散してしまうケースもあります。事実に基づく正当なクレームに加え、悪意を持って行われるカスハラも社会問題として注目を集めています。

この記事では、SNSで拡散されるクレームやカスハラへの対応方法を実際の炎上事例の紹介も交えながら詳しく解説していきます。

たとえいわれのないクレームであっても、放置すると企業イメージやブランドに悪影響を及ぼす影響があります。

適切な対策を学び、企業の健全な運営に役立ててください。

なお、SNS上でのクレームやカスハラを事前に察知して対策したい方は、WEBモニタリングツールをご利用ください。

目次

カスハラ(過剰なクレーム)は法律違反。毅然とした対応が必要

カスタマーハラスメント(カスハラ)は、企業や従業員に対する過度な要求(クレーム)や暴言を含む違法行為であり、毅然とした対応が必要です。

業務の妨害や威嚇行為に発展した場合は脅迫罪や強要罪、嘘の噂を流し企業や人の社会的信頼を低下させた場合は信用毀損罪、SNSに企業を特定できる投稿をし、信用を著しく低下させた場合は名誉毀損罪などの罪に問われる場合があります。

カスハラから従業員を守るために、適切なマニュアルの整備や指導を行い、法的措置を講じる準備を整えることが重要です。記録をしっかりと残し、必要に応じて警察や弁護士に相談することも考慮すべきです。

毅然とした対応は、他の顧客や社会に対して企業の信頼性を高めることにもつながります。

SNS上に投稿されたクレーム、カスハラへの対処法

SNS上に投稿されたクレーム、カスハラへの対処方法を解説します。

通常のクレーム対応と共通する部分が多いものの、直接行われるクレーム、カスハラに比べて拡散力が高いなどの違いがあるので注意が必要です。

クレーム、カスハラの拡散状況に応じて対応を変えるなどの工夫も必要なので、適切な対策を取るためには常時モニタリングツールの導入なども視野に入れて検討するのがベターです。

クレーム内容や意図を正確に把握する

SNSで拡散されたクレームに対処する際、まずはその内容と意図を正確に把握することが重要です。

「どこの店舗に対するクレームか」「どの商品に対するクレームか」「被害内容は何か」「被害の範囲はどれくらいか」など、クレームを詳細まで把握するよう努めましょう。

迅速に対応することは重要ですが、十分クレーム内容を把握せぬまま対応すると火に油を注ぐ結果になる場合もあります。

加えて、投稿者の不満や要求を理解し、「なぜクレームを言っているのか」まで把握することが重要です。ストレスのはけ口、SNSで共感されたいという感情が背景にあるクレームも多いため、投稿者の感情を汲み取り、共感を示すことも効果的です。

事実確認を行う

クレームが事実に基づいているかどうかを確認することは、企業の信頼を守るために欠かせません。

クレームの内容が事実なのか、言いがかりなのかを必ず確認しましょう。社内の製造工程で不備がなかったか、流通過程でトラブルがなかったかなど関係各所に確認を取る必要があります。

クレーム内容が事実であった場合、投稿者への謝罪対応とともに自社サイトやSNSでオフィシャルな見解を発表しましょう。問題解決する姿勢を示すこと、社会通念と照らし合わせて妥当な内容になっているかなどに注意が必要です。ズレた見解を発表すると反感を買うおそれがあるため、慎重に行う必要があります。

事実ではない場合、静観するのもひとつの方法ですが、拡散が進み風評被害につながる可能性があります。情報が拡散される前に誤った情報である旨を公式に発表するなど先手を打った対応を行いましょう。

クレームの拡散状況を把握する

事実確認に加え、クレームの拡散状況を把握し、どのフェーズにあるかを判断する必要があります。

まず、投稿者の影響力(フォロワー数など)やリツイート数、リプ欄にどのような意見が寄せられているかなどを確認しましょう。

拡散がまだ大きく広がっていない場合は投稿者への直接謝罪、拡散が広がっている場合は投稿者への直接謝罪に加えてオフィシャル発表をするなど対応の仕方の変更が必要です。

常時モニタリングツールを活用し、拡散の範囲や影響をリアルタイムで監視することで、迅速な対応が可能になります。

事実と異なる場合、専門機関への相談も視野に

事実と異なる悪意のある投稿の場合は、SNS運営会社への削除依頼を行います。

もし損害賠償を行うなら、弁護士と連携してSNS運営会社に投稿者情報の開示を求めましょう。脅迫を受けている、身の危険を感じる場合は警察、違法・有害情報相談センター、「誹謗中傷ホットライン」などへの相談も視野に入れる必要があります。

専門家の意見を取り入れることで、適切な対応を講じることができます。

FAQ(よくある質問)を整理し、都度対応の手間を減らす

クレーム対応は重要な業務の一部ですが、ひとつひとつ丁寧に対応しきれないのも事実です。

よくあるクレームに対してはFAQ(よくある質問)にまとめ、公式SNSなどを通じてユーザーに共有することで対応の効率化が図れます。

FAQを作成することは企業側の対応の効率化だけでなく、ユーザー側も回答を迅速に得られるというメリットがあります。

SNS上のカスハラ、クレームから拡散し炎上した事例

SNSに投稿されたカスハラ、クレームが拡散し、炎上した事例を紹介します。

一度炎上するとそれが事実ではなかったとしても対応に追われ通常業務が回らなくなる、社会的信用が低下し、売上が低下するなど大きな不利益を被る可能性があります。

実際にあった事例から炎上の火種になることを学び、対策に活かしましょう。

事例①:居酒屋チェーン店の場合

2021年、Twitterにて大手居酒屋チェーンの提供した料理に大量の虫が混入していたという投稿が写真付きでツイートされ、拡散。店舗の食材管理や衛生管理に批判が集まる事態を招きました。

加えて、店員による場当たり的な対応にも批判が殺到。まず料理の写真を撮られないように厨房に下げ、投稿者が「本部に連絡する」というまで真摯な対応が見られなかったことにも批判が集まりました。

さらに別の店舗での過去の出来事を掘り起こすツイートも集まる事態となり、炎上に至った事例です。

事例②:回転寿司チェーン店の場合

回転寿司チエーン店で、男性が湯呑みを舐めて未使用の湯呑み置きに戻す、しょうゆのボトルの口を舐める、レーンを流れる寿司に唾液をつけるなどの迷惑行為をしている動画がSNSに投稿され炎上しました。

正当なクレームではなく、企業側にとっては脈絡なく行われたテロ的な行為ですが、全国の店舗で客足が遠のき、親会社の株価が急落するなど大きな経済的損失を被る結果となり、業界全体のイメージ低下を招きました。

加害者側にも数千万円単位の損害賠償請求がされるなど軽率な行為により大きな不利益を被るリスクがあることを示した事例といえるでしょう。

事例③:うどんチェーン店の場合

うどんチェーン店にて、無料サービスの天かすを共用のスプーンで口に直接入れる動画が投稿され、拡散されました。

セルフサービスの店舗では、薬味や調味料を脚が好きなように使用できるシステムを取っていますが、これは店舗と客との信頼関係があってこそ成り立つシステムです。回転寿司チェーンの事例も含め、信頼関係を揺るがす行為であるとし、大きな問題になりました。

うどんチェーンでは該当店舗の天かすの取り替えや容器の消毒などの対応が必要になり、業務、営業に支障をきたしました。

事例④:牛丼チェーン店の場合

牛丼チェーンでも同様の事例が発生。卓上の紅しょうがを自分の丼に乗せるのではなく直接箸で食べる様子が撮影され、SNSで拡散されました。

牛丼チェーン店が該当店舗を特定し、一時的に店舗を閉鎖し、紅しょうがの交換、ほかの調味料も含む容器の洗浄を行いました。

誰もが知る大手チェーン店や有名企業などがターゲットになりやすく、拡散もされやすい傾向にありますが、規模の小さな店舗でも同様の被害を受ける可能性があります。

クレーム、カスハラを未然に防ぐ対策

クレーム、カスハラが実際に起きたときに適切に対応することも重要ですが、そもそもクレーム、カスハラを起こさせない対策、起きても拡散を防ぐ対策を講じることも重要です。

取り入れるべき対策について解説します。

専門の対策チームの設置、対応マニュアルの作成

クレーム、カスハラが起きた際に拡散を最小限に食い止めるためには専門の対策チームの設置が有効です。人事担当、法務担当、現場管理担当、外部の有識者などで編成するとよいでしょう。

クレーム、カスハラが起きた際の基本対応方針を定め、現場対応マニュアル、SNS対応マニュアルなどを整備し、従業員に周知徹底する必要があります。

加えて、定期的に研修会を行うなど、バックアップできる体制を整えることも重要です。

拡散が行われるのはSNSであったとしても、火種となるのは現場での対応であるケースも多いため、現場対応マニュアルの整備、周知徹底がボトルネックになります。

過去事例の分析

前述したように、これまで多くの企業や店舗がクレーム、カスハラの被害を受けています。これらの被害を他人事とせず、自社の状況と照らし合わせて分析することが重要です。

SNSで拡散され炎上した事例であれば検索すると出てくるので、自社の業種や経営形態などと近い事例を参考にするとよいでしょう。

自社に落ち度はないと思っているつもりでも新たな発見があり、大きな改善点が見つかる可能性があります。

法律に基づいた対応をすることの明示

迷惑行為を行った場合、法律に基づいた対応をすることを明示するのもクレームやカスハラの発生、再発防止に効果的です。

カスハラは場合によっては信用毀損罪、名誉毀損罪、偽計業務妨害罪、威力業務妨害罪、脅迫罪などの罪に問われる場合があります。

これらの罪に問われる可能性があること、法律に基づいた対応を行うことを店舗内に掲示したり、公式ホームページで周知したりすることが抑止力になります。

直接クレームからSNS上のサイレントクレームへ

SNSの普及により、製品やサービスに関する苦情や意見を直接店舗に伝えるのではなく、SNSに投稿し、第三者に共有するサイレントクレームが行われやすくなりました。

また、クレームだけではなく、いわれのない誹謗中傷や迷惑行為動画などのカスタマーハラスメントを受けるケースも増えており、企業サイドは適切な対応が求められています。

高まるSNS上のクレーム対応の重要性

個別に届く直接クレームと違ってSNS上のクレームの拡散力は高く、いわゆる「炎上」につながるケースも珍しくありません。拡散すればするほど誹謗中傷や風評被害などの被害が大きくなり、収集のつかない事態に発展するおそれがあります。

顧客や取引先の信用を損ない、売上の低下や求職者の減少を招くおそれがあるため、早期にしっかりと対応する必要があります。

事実に基づくクレームへの対応はもちろん重要ですが、いわれのないカスハラへの対応も重要です。企業側に落ち度がなく、逆に被害を受けているとしても対応せず放置したままにしていると安全管理や衛生管理を怠っていると見なされてしまう場合もあります。

企業側には、SNS上のクレームやカスハラを単なる負担と捉えるのではなく、改善の機会として積極的に活用し対策を取る姿勢が求められます。

クレーム、カスハラともに早期発見が重要

SNS上でのクレームやカスハラは、企業の評判や信頼性に大きな影響を与えるため、早期発見が極めて重要です。

SNSの特性上、情報は瞬時に拡散されるため、対応が遅れるとネガティブな情報が広がり、企業にとって大きなリスクとなります。虚偽の内容であったとしても拡散されてしまうと取り返しのつかない被害になることもあります。

拡散されるごとに尾ひれがついてしまうので、オリジナルの投稿を把握しておくことも重要です。

早期にクレームを発見するためには、モニタリングツールを活用し、リアルタイムでSNSの動向を監視することが有効です。モニタリングツールを活用することでクレームの拡散を未然に防ぎ、迅速な対応が可能となります。

SNS上のクレーム、カスハラ対策にミマモルンの活用がおすすめ

SNS上のクレーム、カスハラ対策には、「ミマモルン -Mimamorn-」の活用がおすすめです。 

「ミマモルン -Mimamorn-」は、AIを活用した常時モニタリングツールで、事前登録した炎上リスクのあるキーワードを24時間365日監視できる点が魅力です。

XやInstagramなどのSNSだけでなく、ニュースサイト、ECサイトなど膨大なメディアを監視でき、幅広いリスクに対応できます。

リスク発見時の解決コンサルティングがつくので、リスクを検知するだけでなく、具体的にリスクに対して打つべき対策を支援してもらえる点も大きなメリットです。いざ炎上が起きた際の謝罪文作成、記者会見の設定などの細かな支援も受けられます。

月々5万円からと格安でSNS上のクレーム、カスハラだけでなく、オンライン上の炎上や誹謗中傷などに対する総合的な対策が可能なので、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか?

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