最終更新日 2024.10.7
ネットで誹謗中傷被害を受けている方の中には、警察への相談を考えている方も多いのではないでしょうか。本記事では、ネット上で被害を受けた際に警察に通報する方法のほか、民間の相談窓口や被害への対策に特化したサービスについてご紹介しています。ネット上の誹謗中傷対策にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
警察へ通報する方法とメリット
ネット上の第三者による誹謗中傷は、被害者にとって精神的負担になるだけではなく、風評被害による社会的・経済的打撃や身の危険につながる場合もあります。こうした際、相談先として真っ先に思い浮かぶのはやはり警察でしょう。その誹謗中傷が刑法上の犯罪行為に該当する場合は、警察が捜査に乗り出し、投稿の削除や発信者の特定、起訴へと進めてくれることが期待できます。
事前に準備するもの
警察に正式に対応を依頼する場合、最初に被害届を提出する必要があります。被害届を提出する際には、本人確認のための身分証明書や印鑑のほか、被害の事実を証明するための証拠資料が必要です。掲示板やSNSなど、ネット上の誹謗中傷被害の場合は、問題のWebサイトのURLや書き込みをプリントアウトしたものなどがこれに該当します。YouTubeなどの動画投稿サイトでの誹謗中傷なら、該当する動画のURLや動画データを提出するといいでしょう。
警察署へ被害届を提出する
被害届は警察署や交番で作成できるほか、被害の概要をまとめた書類を本人が作成して提出することも可能です。ただし、せっかく自作しても不備を指摘されることが多いため、やはり警察署や交番に直接出向いて警察官の指示を受けながら記入したほうがいいでしょう。警察官が供述を聞きながら必要な情報を代筆してくれる場合もあります。
被害届を記入する際は、事前に用意した証拠資料に基づきつつも、警察が事件性を認めてくれるように、なるべく実害を受けた事実、もしくはそのリスクを強調しましょう。たとえば、誹謗中傷の中に「殺してやる」などといった身の危険を直接的に感じさせるような脅迫的文言があれば、警察は動きやすくなります。
被害届が受理されたらどうなるか?
被害届の受理は、警察が捜査を始めるためのスタートラインです。被害届を確認した警察がそこに事件性を認めれば、捜査が開始され、最終的に投稿の削除や発信者の特定につなげられる可能性が高まります。
しかし、被害届を確認した警察がそこに事件性を認めなければ捜査は行われません。また、事件性が認められた場合でも、すぐに捜査が開始され、その結果が出るわけではありません。それゆえ、警察が捜査してくれない場合や一刻も早く確実な対応策の実行を望む場合は、弁護士や民間の業者など、ほかの専門家への相談を考える必要があります。
民間団体へ通報する方法とメリット
ネット上の違法・有害な投稿による被害は民間団体へ相談することも可能です。警察が事件性を認めてくれないような案件でも、民間団体ならば相談や削除要請に協力してくれる場合があります。ただし、団体によっては相談は受け付けず、警察への通報機関としてだけ機能している場合もあるので注意が必要です。
インターネットホットラインセンター
インターネットホットラインセンターは、警察庁が通報対応を委託している民間団体です。通報は電話ではなく、Webページの入力フォームから行います。同センターはこのフォームから送信された通報内容を精査し、そこに違法性があると判断した場合に、警察への通報やサイト管理者への書き込みの削除要請などを行います。このセンターでは、主にわいせつなコンテンツや児童ポルノ、ドラッグ、詐欺行為など、犯罪性の高い通報を主に取り扱っています。同センターは通報や削除要請などには対応してくれるものの、相談機関ではないので、その点には注意が必要です。
セーフライン
セーフラインは、一般社団法人セーファーインターネット協会(SIA)が運営している通報窓口です。セーフラインでは、国内外のプロバイダに対し、リベンジポルノなどの違法なコンテンツの削除要請を行っています。Webサイトにはフォームが設置されているので、ここから通報が可能です。セーフラインでは、最寄りの警察署や相談窓口の紹介も行っています。
通報するかどうか悩んだら
警察への通報がためらわれる場合、あるいは、まずはじっくり相談することから始めたい場合は、そのほかの相談機関の利用を考えてもいいでしょう。
サイバー犯罪の相談窓口に電話する
サイバー犯罪とは、簡単に言えば、コンピューターやインターネットに接続された端末を標的とした犯罪行為全般のことです。こうしたサイバー犯罪の急増や被害の深刻化を受け、警察では現在、専用の「サイバー犯罪相談窓口」を設置しています。警察に直接相談することがためらわれる場合は、まずは下記リンクの「サイバー犯罪相談窓口」に相談してみることをおすすめします。
国や全都道府県・指定都市の専門機関へ相談してみる
インターネット上の誹謗中傷などの被害については、警察以外にも文部科学省や法務省が運営する機関に相談することも可能です。たとえば、最寄りの法務局に相談すれば、相談者自身がプロバイダに削除要請する方法を助言してくれたり、法的拘束力はないものの法務局名義で削除要請を出したりしてくれます。
法務省の連携機関としては、「みんなの人権110番」「女性の人権ホットライン」「子どもの人権110番」「インターネット人権相談受付窓口」などが挙げられます。また、未成年者向けではありますが、文部科学省が設置している「24時間子供SOSダイヤル」も選択肢として考えられるでしょう。こうした相談機関の中には24時間対応しているところもあります。
誹謗中傷対策の専門業者へ相談する
警察や裁判所は法的な強制力を使ってサイト管理者に誹謗中傷の書き込みなどを削除するように要請してくれますが、法的な手続きが執行されるまでには、往々にして時間がかかります。また、違法性が薄い書き込みの場合には動いてくれない場合もあります。
こうした場合に誹謗中傷被害をできる限り抑え込む手段として有効なのが、誹謗中傷対策を得意とする専門業社への相談です。こうした専門業者は、法的な強制力は持たないものの、技術的手段により被害を軽減してくれます。たとえば、誹謗中傷の書き込みがあったサイトを検索上位に表示させないようにする「逆SEO対策」は、この技術的手段のひとつです。逆SEO対策をすることで、問題の書き込みへのアクセスが激減するため、風評被害の広がりを抑えられます。
誹謗中傷サイトへの対策ならオンライン評判管理対策へ
株式会社エフェクチュアルでは、インターネット上の風評被害への対策として「オンライン評判管理対策」のサービスを提供しています。オンライン評判管理対策では、ユーザーに謂れのない炎上を見せないようにすることが可能です。また、リスク検知ツール「Bench Mark」を活用することによって、検索エンジン上のネガティブ情報を迅速に検知し、報告することを可能にしています。
まとめ
ネットでの誹謗中傷の広がりを食い止めるためには、早急な対応が求められます。被害を受けたらすぐに警察や専門家に相談しましょう。
ネット上の誹謗中傷被害を警察に通報する場合は、事前に被害の証拠資料をそろえておく必要があります。しかし、証拠資料を提出しても「違法性が薄い」と判断されてしまえばそれまでです。この場合、有力な選択肢となるのが、誹謗中傷対策の専門業者の利用です。
株式会社エフェクチュアルでは、逆SEO対策やリスク検知ツールにより、Web上での誹謗中傷や、ネガティブな情報の拡散を防ぐサービスを提供しています。インターネット上の風評被害の抑制・予防策として、サービスの利用を検討してみてはいかがでしょうか。