最終更新日 2024.11.1
インターネットの普及により、SNSの利用者は年々増加しています。利用者増加に伴い、SNSは企業にとって有効なマーケティングチャネルとなりうる一方で、不適切な利用による炎上のリスクもあります。
SNS研修を実施することにより、事業活用におけるノウハウを獲得できるほか、炎上によるリスク認知と対策にもつながります。
この記事では、企業がSNS研修を実施する目的と理由、メリット、研修時に意識すべきポイントについて紹介します。
なお、SNSの炎上の火種を事前に検知し対策したい方は、WEB監視ツールをご利用ください。
SNS研修の目的
企業がSNS研修を行う目的には主に以下の2つがあります。
以下より、それぞれ詳細に説明します。
事業へのSNS活用のためのスキルアップ
インターネットの普及によりSNSの利用者が増加していることから、企業はPRや情報発信を目的としたSNS活用を進めています。
SNSで効果的な発信を行うためには、各媒体の性質や特徴を理解し、発信したい内容や届けたいユーザー層によって、媒体の使い分けや目的の設定など正しい運用ノウハウを身につける必要があります。
SNSの詳細を学び、事業への有効的なSNS活用のためのスキルアップとして研修を行うことが目的の一つとして挙げられます。
社員のSNS利用に対するリスクマネジメント
もう一つの目的として、社員の情報リテラシーの向上が挙げられます。
インターネットが普及した現在では、プライベートや個人でSNSアカウントを持っている社員も多く、社員のSNS利用や企業の公式アカウントの運用の中でトラブルに発展するリスクがあります。
SNSでの不祥事に対策するため、研修を行う必要があります。
社内でSNS研修が必要とされる理由
SNS研修を実施する必要性が年々高まってきている背景として以下2点を紹介します。
それぞれ詳細に解説します。
SNS利用増加に伴う活用ニーズの高まり
SNSの利用率は年々増加傾向にあります。
ICT総研が2022年に行った「SNS利用動向に関する調査」によると、SNS利用者は年々増加傾向で、2017年時点では7,216万人だった利用者が2024年末には8,388万人まで増加すると見込まれています。
利用者は利用目的によって媒体を使い分けている傾向があり、SNSの活用はさらに増加する可能性があります。
こうした背景から、企業においてもSNSを活用した効果的なマーケティングが求められています。
SNS運用のノウハウが不足している企業が多い
月刊総務がおこなった「企業ブランディングとSNS活用についての調査」によると、SNS活用の必要性を感じている企業は多いものの、自社においてSNS活用が進んでいると回答した企業は少なく、アンケート回答者の約半数は活用が進んでいないと回答しています。
SNS活用が進まない理由としては、ノウハウの不足や何をすれば良いかわからないという内容が挙げられます。
運用の必要性があるもののノウハウが不足していて活用できないという企業が多いため、研修を通して活用方法を知る必要性があります。
参考:月刊総務『企業ブランディングとSNS活用についての調査』
SNS運用には炎上リスクがつきまとう
SNSには常に炎上のリスクが伴います。
例えば、女性向け雑貨などを販売する企業では、公式アカウントで性別に関する偏見が含まれる内容を発信したため、時代遅れだと炎上しました。また、男性のワイシャツを販売する会社がキャンペーンを実施する際に、不適切な名称をつけたことで炎上しています。
SNS利用者が増加し多様な価値観やバッググラウンドを持つユーザーが多く閲覧していることや、社会・時代的な変化からハラスメントや差別的な内容については世間の目がより厳しくなっていることから、投稿内容には配慮する必要があります。
SNSにおける炎上リスクを回避するためにも研修を通して事例を学び、対処法を知っておく必要性が高まっています。
SNS研修のメリット
SNS研修を実施することで企業が抱える様々なリスク回避や潜在的なチャンス拡大に対応することができます。
研修実施のメリットとして、以下4点を紹介します。
上記4点について詳しく解説します。
従業員のSNSリテラシーの向上
研修でSNSの炎上リスクや事例を知ることで社員のリテラシー向上が期待できます。
企業における炎上リスクは公式アカウントのみではありません。社員が所属企業がわかる状態でSNSをプライベート利用している場合も、不適切な投稿があった場合には炎上し、企業が被害を受ける可能性があります。
公式アカウント・個人アカウントの運用含め、どんな内容が炎上リスクがあるのか研修を通して共有することで、対策することができます。
また、投稿内容による炎上リスクだけでなく、パスワー情報漏洩やウイルス感染などIT全般に必要とされるリテラシー向上のための内容も研修で実施すると良いでしょう。
企業アカウントが乗っ取りやなりすましの被害にあうと、勝手に不適切な投稿をされ、炎上するリスクもあります。全体的なITリテラシー向上も炎上対策になります。
SNS運用のリスクの共通認識を持てる
SNSには多くのリスクが存在します。
情報漏洩や炎上などが起きると企業の信用失墜やブランドイメージの低下などの影響が考えられるでしょう。
研修を行うことで、SNSからのリスクにより企業が被る可能性のある被害について共通の認識を持つことができます。また、事前に社員に共有しておくことで、過去の類似事例から学び、炎上やコンプライアンス違反といった被害を避けることができます。
マーケティングチャネルが増える
SNSで発信できることで、新たなマーケティングチャネルが増え、顧客との接点を持つことができます。
これまでも紹介してきたように、SNSの利用者は年々増加傾向にあり、利用目的によって複数のチャネルを使い分けている傾向があります。SNS運用のノウハウと各媒体の特性を学ぶことで、より効果的にマーケティングにSNSを活用することができます。
SNSは基本的に開設コストが無料のため、低コストで運用できるメリットがあります。
研修を通してノウハウを学び、自社での運用を開始できれば、費用対効果の高い新たなチャネルを開設することができるでしょう。
企業ブランドの認知拡大
SNS運用を開始することで、認知拡大やブランドイメージの向上が期待できます。
利用者数が多いため、フォロワーをうまく獲得したり、積極的に情報を発信することにより、これまでアプローチできていなかったユーザー層への認知拡大やブランドイメージの向上につながります。
SNS研修を通して正しい運用知識と、リスク認知を身につけることができれば、ブランド戦略の効果的な一つの手法となり得ます。
社内でSNS研修を実施する時に意識するポイント
SNS研修では特にリスク面をコントロールすることが重要です。
SNS利用に伴うリスクについて研修で共有すべきポイントを紹介します。
以下よりそれぞれ詳しく解説します。
SNSのガイドラインやポリシーを周知する
SNS利用増加に伴い、ガイドラインやポリシーを作成している企業は多くあります。
社内でSNS運用に関するガイドラインやポリシーが作成されていない場合は、運用開始とともに作成する必要があります。
ガイドラインやポリシーに具体的な行動指針が明文化されていることで、社員も理想的な行動についてよりイメージしやすくなります。
また、ガイドラインやポリシーを研修時などに共有することで、共通認識を持ってもらうことができ、炎上などのリスクを低減させる効果があります。
個人利用でも会社の炎上につながる可能性を伝える
個人でのSNS利用であっても、内容によっては会社の見解と受け止められる可能性があるため注意が必要です。
社員が、所属企業がわかる状態でSNSを利用している場合、個人での不適切発言が炎上し会社まで被害を受けたり、業務や事業に関連する内容の発信が、会社全体の見解として受け止められてしまう可能性があります。
研修を通して会社のコンプライアンスを知ってもらい、遵守する意識を持ってもらう必要があります。
情報取扱の重要性について共有する
業務上知り得た情報は機密情報であり、企業にとって非常に重要な資産です。
社員が何気なく投稿した内容に機密情報が含まれていて炎上する可能性もあるため、情報の重要性について改めて共有する必要があります。
研修において、機密情報やインサイダー情報に該当するものが何か、情報漏洩する投稿のパターンにはどんなものがあるかを事例として事前に共有し、重要性を認識してもらう必要があります。
SNSの炎上対策ならSNSモニタリングツール「Mimamorn」
SNSは企業にとって、事業やマーケティングの一環として有効に活用できる効果的なチャネルである一方で、使い方を間違えると炎上のきっかけとなり、信用低下や売り上げ減少などにつながる可能性があります。
SNSを効果的に運用するためにはノウハウを学ぶと同時に、リスク対策として炎上についても学ぶ必要があります。
また、実際にSNSを運用している際は炎上によるリスクや被害を最小限に抑えるため、早急に発見・対応できるようアカウントや発信内容をモニタリングしておくことが重要です。
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