最終更新日 2024.10.7
「5ch(旧2ch)の誹謗中傷を解決する方法とは?」
「5chの誹謗中傷被害は解決できる?」
「そもそも5chとは?」
ネット掲示板といえば、2ちゃんねる(以下、5ch(旧2ch))を思い浮かべる方は多いでしょう。
近年のようにSNSが浸透する以前より存在していた5chは、匿名で投稿できる仕組みのため、誹謗中傷被害が数多く発生しています。
そのため、多くの企業が誹謗中傷被害にあっています。
5chの誹謗中傷による被害を放置することによって、風評被害などに発展する可能性もあるでしょう。
企業やサービス、商品などの信頼が下がることによって、顧客やステークホルダーの信頼を失う可能性が高くなります。
したがって、5chの誹謗中傷対策は、早めに実施しなくてはいけません
そこで今回は、5ch(旧2ch)の誹謗中傷を解決する方法を4つご紹介します。
そもそも5chとは
出典:5ちゃんねる
5chとは、ひろゆき(西村 博之)氏が1999年に個人で制作したネット掲示板である2ちゃんねる(以下、2ch)の名称を変更したサービスです。
しかし、2014年に2chのドメインが、ひろゆき氏のサーバー費用未払いにより、ジム・ワトキンス氏へ譲渡されます。
しかし、ひろゆき氏はこの措置を不服とし、もうひとつの2chである「2ch.sc」を立ち上げたため、もともとの2ch(2ch.net)と乱立する状態になりました。
その後、2chの商標権は、ひろゆき氏が取得します。
その結果、
- 2ch(2ch.sc)のドメイン権利:ジム・ワトキンス氏
- 2chの商標権:ひろゆき氏
という図式ができあがったことにより、さらにややこしい状況へと陥りました。
そして、2017年にジム・ワトキンス氏が2ch(2ch.net)を「Loki Technology Inc」へ譲渡します。
同社は権利関係で無用な抗争を回避するため、サイト名称を「2ちゃんねる」から「5ちゃんねる」へ変更し、ドメインも「5ch.net」に変更しました。
紆余曲折を経て現在は、
- 5ちゃんねる(5ch.net:旧2ch)
- 2ちゃんねる(2ch.sc)
という2つのサイトが存在している状況です。
本記事では、5ch(旧2ch)の誹謗中傷対策について解説します。
5ch(旧2ch)の誹謗中傷を解決する方法1.5ch・2chに対する削除依頼の実施
5chの誹謗中傷を解決するためには、問題となっている投稿を削除するのが効果的です。
ただし、5chの投稿は自動的に2chにもコピーされる仕組みとなっているため、両方のサイトで削除依頼を実施しなければいけません。
ここでは、5chで削除依頼を実施する方法について解説します。
5ch(旧2ch)に対して削除依頼のメールを送信
5chの運営に対して誹謗中傷投稿の削除依頼をするためには、メールで削除依頼を送付する必要があります。
「[email protected]」を宛先に設定し、以下内容の記述と添付資料を準備して送付しましょう。
- 件名:削除申し立て
- 内容:対象となる投稿のURL、レス番号、削除理由
- 添付資料:理由を根拠付ける資料、本人確認のための資料
その後、5chの運営側で協議され、削除が妥当であると判断されれば、対応に応じてもらえるでしょう。
なお、5chには以下のような「削除判断基準」が規定されているため、こちらに抵触する内容でなければ削除対応に応じてもらえる可能性が低いため、事前に確認しておきましょう。
出典:5ちゃんねる削除体制
2chの削除依頼フォームから申請
出典:削除要請@2ch掲示板
次に、5chからコピーされた誹謗中傷投稿を削除するために、2chの「削除依頼フォーム」から申請を行います。
必要事項を入力して「削除依頼をする」をクリックしましょう。
2chの運営側によって協議され、削除が妥当であると判断されれば、対応してもらえる可能性があります。
なお、2chにも以下のような削除ガイドラインが存在するため、そもそも削除対象にならない内容の場合は対応してもらえません。
削除されない内容の事例としては、個人を特定しないもの、逮捕歴・事故歴、企業に対する評価や批判などが挙げられます。
事前に削除対象になり得る内容かどうかについて、必ず確認しておきましょう。
5ch・2chに対して削除依頼を実施するメリット・デメリット
ガイドラインに沿った内容であれば、スムーズに削除してもらえる可能性が高いため、誹謗中傷の原因を抹消し、根本解決に至りやすい点は、5ch・2chに対して削除依頼を実施するメリットだといえます。
まず削除依頼をしてみることによって、誹謗中傷の原因と絶つことが非常に大切です。
他のサイトやSNSで拡散される可能性もあるため、早めに削除する必要があります。
一方、5ch・2chに対して削除依頼を実施するデメリットは、対応の可否を判断するのが、あくまでも運営側である点です。
そのため、自社に対する誹謗中傷の内容が含まれた投稿の場合でも、必ず削除してもらえる保証はありません。
また、ガイドラインを確認する限り、5ch・2chともに企業への誹謗中傷に関する内容について、削除対応に応じてもらえる可能性は低いでしょう。
削除対応を実施している期間中も、誹謗中傷被害は拡大するため、風評被害などへ発展するリスクも高くなります。
また、5chや2chのコピー掲示板も存在するため、すべての投稿を削除しようとする場合、多くの手間とコストが必要です。
したがって、5ch・2chへの削除依頼の実施と並行して、弁護士や誹謗中傷対策業者への依頼も行っておくと安心でしょう。
5ch(旧2ch)の誹謗中傷を解決する方法2.弁護士に依頼
弁護士に依頼することによって、5chに誹謗中傷投稿をした加害者を特定し、削除対応や慰謝料の請求などを行うことも可能です。
ここでは、弁護士に依頼することによって実施できる内容と、メリット・デメリットをご紹介します。
誹謗中傷の加害者を特定し削除を依頼
弁護士に依頼することによって、2chに誹謗中傷投稿をした加害者を特定できます。
まず、2chの運営会社に対して発信者情報開示請求を行うことによって、裁判所に仮処分にしてもらえれば、加害者のIPアドレスを取得できます。
5ch・2chは、以下のようにガイドライン上で、仮処分が下った場合には情報を開示することを明言しているため、比較的スムーズに応じてもらえるでしょう。
出典:5ちゃんねる削除体制
5chから取得した加害者のIPアドレスを参考にして、プロバイダを特定することが可能です。
次に、プロバイダに対して発信者情報開示請求を行い、裁判所に仮処分にしてもらい、加害者の住所や氏名などの情報を入手します。
これで、加害者に直接連絡できるようになるため、誹謗中傷投稿を削除するよう交渉して了承してもらえれば、問題の根源を絶つことができるでしょう。
また、慰謝料の請求をするために、示談交渉をする場合もあります。
なお、運営会社にはログの保管義務期間があり、投稿してから3か月程度でアクセスログを抹消することが一般的です。
仮処分が出た後、ログを保管させるためには「保全執行」という手続きが必要なため、10日程度の書面審査が実施されます。
早めに対処しなければ、加害者の特定が難しくなるため注意しましょう。
弁護士へ相談するメリット・デメリット
加害者を特定できれば、誹謗中傷の原因を根絶できる可能性が高くなるのは、弁護士に依頼するメリットです。
5ch・2chがともに裁判所の仮処分が下った際、誹謗中傷投稿を削除することを明言しているため、弁護士に依頼するメリットは大きいといえるでしょう。
ただし、弁護士への依頼費用は1企業あたり60~80万円程度必要で、かつ情報開示までには最大4か月程度の時間が必要です。
5chと2chの発信者情報開示請求はもちろん、コピーサイトへも同様の対応を行う場合には、かなりの時間とコストが必要になります。
さらに、加害者と裁判を実施する場合には、1年程度の期間が必要です。
判決を待っている間に、誹謗中傷被害が悪化する可能性は高く、ダメージを抑制するためには別の対策も必要になるでしょう。
なお、弁護士による誹謗中傷対策については、以下の記事でも詳しく紹介しています。あわせてご確認ください。
https://effectual.co.jp/sorila/blog/harmful-rumours-claim-for-damages/
https://effectual.co.jp/sorila/blog/slander-trial/
https://effectual.co.jp/sorila/blog/harmful-rumours-lawyer/
5ch(旧2ch)の誹謗中傷を解決する方法3.誹謗中傷対策業者に依頼
5chの誹謗中傷対策による被害のダメージを抑制するためには、誹謗中傷対策業者へ依頼することもひとつの方法です。
ここでは、誹謗中傷対策業者が実施する施策内容と、メリット・デメリットについて解説します。
逆SEOなどの実施により誹謗中傷被害を抑制
5chの誹謗中傷がSNSやWEBサイトなどへ拡散される可能性は高いため、誹謗中傷対策業者への依頼も平行して実施するべきです。
5ch・2chに削除依頼をしたり、弁護士へ相談したりする期間中も、誹謗中傷被害が大きくなる可能性は高いでしょう。
しかし、誹謗中傷対策業者に依頼して、逆SEO対策などを実施することによって、5chの誹謗中傷による被害を着実に抑制できます。
逆SEOとは、対象となるサイトの検索順位を下げる施策です。
5chから誹謗中傷投稿が拡散されたサイトの検索順位を、10位以下まで下げられれば、ほとんどのユーザーの目に付かなくなるため、誹謗中傷被害の抑制につながります。
誹謗中傷対策業者に依頼するメリット・デメリット
誹謗中傷対策業者に依頼することで、5chの誹謗中傷被害を着実に抑制できる点はメリットです。
他施策の結果が出るまでの期間中に、風評被害や自社の評判が下がることを防止しやすくなります。
ただし、誹謗中傷業者は、5chの投稿自体を消すことはできません。
したがって、問題の根本原因を解決できない点については、デメリットだといえるでしょう。
逆SEOに関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
https://effectual.co.jp/sorila/blog/reverse-seo-cost/
5ch(旧2ch)の誹謗中傷を解決する方法4.警察に相談
爆破・殺人予告など、内容が悪質な場合は、警察へすぐに相談するべきです。
また、加害者との交渉が決裂した場合には、刑事告訴することもできます。
ただし、刑事事件に該当する内容でなければ、警察は動いてくれません。
弁護士に相談して加害者を特定し、証拠を集めることが必須です。
なお、誹謗中傷で警察が動かない件については、以下の記事で対策を紹介しているため、参考にしてみてください。
https://effectual.co.jp/sorila/blog/slander-police-dontmove/
5ch(旧2ch)の誹謗中傷は早めの対策が重要
5chの誹謗中傷投稿を削除するためには、5chだけでなく2chの投稿も削除しなくてはいけません。
よって、他のネット掲示板やSNSなどに比べ、手間と工数がかかります。
そのため、削除対応と並行して、弁護士や誹謗中傷対策業者への依頼も実施しておくと安心でしょう。
5chの誹謗中傷による被害を受けている場合は、早めに対処しなければ、さらに大きなダメージに発展する可能性もあります。
できるだけ早めに対策を打つことが大切です。
なお、5chの誹謗中傷対策には、エフェクチュアルの「オンライン評判管理対策」の活用がおすすめです。
法律では解決できない誹謗中傷被害を、WEBリスクのコンサルタントが解決します。
以下3つの施策を実施することによって、5chの誹謗中傷被害を抑制することが可能です。
- ネガティブサイト対策サービス
- ネガティブキーワード対策サービス
- リスク検知ツール「WEBリスククラウド」
ネガティブサイト対策サービス
検索エンジンにおける入力補助・関連検索の誹謗中傷キーワードや、検索結果上の誹謗中傷サイトを対策するものが、ネガティブサイト対策サービスです。
企業の情報発信力を高めることによって、GoogleやYahoo!における誹謗中傷サイトの上位表示を抑制します。
5chやコピー掲示板などに掲載された誹謗中傷投稿の検索順位を、10位以下に落とすことにより、ユーザーが閲覧する機会を大幅に減らせるため、誹謗中傷被害によるリスクを抑制できるでしょう。
ネガティブキーワード対策サービス
検索エンジンの入力補助・関連検索に表示される誹謗中傷キーワードを対策するのが、ネガティブキーワード対策サービスです。
当社モニタリングシステムが、誹謗中傷キーワードを早期に発見し、迅速に対策が打てるようになります。
また、5chの誹謗中傷が原因である「サジェスト汚染」を抑制するための効果も期待できるでしょう。
リスク検知ツール「WEBリスククラウド」
当社が独自開発・提供している誹謗中傷対策専門ツールであるWEBリスククラウドは、検索結果上の誹謗中傷サイトや、入力補助・関連検索の誹謗中傷キーワードが新たに発生した場合に検知して、アラートを通知します。
誹謗中傷の表示履歴も記録されるため、対策状況を見える化することが可能です。
5chの誹謗中傷対策を実施する場合は、ぜひオンライン評判管理対策をご活用ください。