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X(旧Twitter)のなりすましを特定・報告する方法とは?開示請求の流れを紹介

最終更新日 2024.09.20

X(旧Twitter)でなりすましの被害にあうと、なりすまし犯からの発信が公式アカウントの見解として捉えられかねません。

不適切な発信があったり、DMで直接フォロワーとやりとりして詐欺被害が発生するなどした場合、企業の信頼が失われる可能性があります。

なりすましの被害にあった場合に、特定することは可能なのでしょうか。

この記事では、X(旧Twitter)でなりすましを特定する方法と手順、なりすましが問われる可能性のある罪、被害にあった場合の対処法について紹介します。

なお、X(旧Twitter)でのなりすましによる被害を防ぎたい方は、WEB監視ツールをご利用ください。

目次

X(旧Twitter)でのなりすましは特定できる!

X(旧Twitter)でのなりすましは、特定することが可能です。

Xだけではなく、インターネット上でなりすましの被害にあった場合、発信者を特定するためには、「発信者情報開示請求」の手続きが必要になります。発信者情報開示請求とは、インターネット上の匿名の投稿により権利侵害があった場合に、 被害者がプロバイダに対して、発信者の特定に関わる情報の開示請求を可能にするものです。

この請求を通じて、発信者の氏名や住所、電話番号、メールアドレスなどの情報を取得することができるため、発信者の特定につながります。

X(旧Twitter)でのなりすまし特定の流れ

具体的にX(旧Twitter)でのなりすましを特定する流れを紹介します。

X(旧Twitter)でのなりすまし特定の流れ
  1. なりすましの証拠を保存する
  2. X(旧Twitter)社にIPアドレスの開示請求をおこなう
  3. プロバイダを特定する
  4. プロバイダに記録の消去を禁止させる
  5. プロバイダに発信者の開示請求をおこなう

1.なりすましの証拠を保存する

なりすましを特定するためには上記でも述べたようにプロバイダへの情報開示請求が必要です。

しかし、プロバイダはプロバイダ責任制限法第4条に当てはまる場合でなければ発信者の情報を開示してくれません。プロバイダ責任制限法第4条に基づき、「発信者が明らかに権利を侵害している証拠」が必要となります。

プロバイダへの情報開示請求を進めるためにも、権利侵害の証拠となるプロフィール欄やツイート画面などをスクリーンショットで記録・保存しておくことが必須です。

2.X(旧Twitter)社にIPアドレスの開示請求をおこなう

証拠が保存でき申請の準備が整ったら、X(旧Twitter)に対して、発信者のIPアドレスの開示請求をおこないます。IPアドレスの開示請求方法には以下の2つがあります。

IPアドレスの開示請求方法
  • X(旧Twitter)社に直接、開示請求をおこなう方法
  • 裁判所に発信者情報開示仮処分命令申し立てをおこなう方法

直接X(旧Twitter)社に対して開示請求をおこなう場合はメールや郵便、フォームなどから手続きが可能です。

裁判所に発信者情報開示仮処分命令申し立てをおこなう場合は、申立ての相手方は米国法人のX(旧Twitter)社となります。東京地方裁判所で手続きを行うことが可能です。

3.プロバイダを特定する

申立てを行いIPアドレスが開示された後、そのIPアドレスからなりすましを行ったユーザーのプロバイダを特定します。

プロバイダは、インターネット上のサービスやツールを使うことで特定が可能です。

4.プロバイダに記録の消去を禁止させる

プロバイダを特定したら、裁判所に対して「発信者情報消去禁止仮処分命令申し立て」をおこない情報を消去させないようにしましょう。

一般的に、プロバイダは3か月程度しか発信者の情報を保存していないため、開示請求の手続きを進めている間になりすましの情報が消されてしまう可能性があります。

裁判所からの申し立てがあると、プロバイダはなりすましの情報への保存対応を行ってくれます。

5.プロバイダに発信者の開示請求をおこなう

情報が消されないことが確認できたら、プロバイダに対してなりすましの氏名や連絡先を開示するよう請求します。

請求方法としては、X(旧Twitter)社に対してIPアドレスの開示請求を行った際と同様です。

プロバイダに直接開示請求を行う場合は、公式サイトに必要書類や送付先が記載されているため確認して対応しましょう。

裁判所に発信者情報開示仮処分命令申し立てをおこなう場合は、申立ての相手方はプロバイダとなります。プロバイダの所在地がある管轄の裁判所で対応可能ですが、本社がほとんど東京にあるため、東京地方裁判所での手続きが多くなります。

X(旧Twitter)でのなりすましによって問われる罪

X(旧Twitter)でのなりすまし自体は罪に問われません。

一方で、なりすましの投稿内容によっては、名誉毀損や侮辱、プライバシー権の侵害、パブリシティ権の侵害などの刑事罰や民事罰に問われる可能性があります。

名誉毀損となる場合

名誉毀損罪は、以下の内容で定義されています。

(名誉毀き損)
第二百三十条 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀き損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
引用:刑法:e-Gov法令検索

公然とは「不特定多数の人に対して何かをなすこと」を指し、「事実を摘示」とは人の評価を社会的に下げることを指します。

「○○さんが万引きしていた」など事実か否かに関わらず、個人を特定できる形で名誉を既存するような内容を投稿した場合に名誉毀損罪が成立します。

名誉毀損罪が成立する場合、3年以下の懲役もしくは禁錮、または50万円以下の罰金が科される可能性があります。

侮辱となる場合

侮辱罪は、以下の内容で定義されています。

(侮辱)
第二百三十一条 事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。
引用:刑法:e-Gov法令検索

侮辱罪は、事実を摘示していなくても公然と人の社会的評価を低下させる行為を行った場合に成立します。

名誉毀損と異なり、具体的な事実を指摘していない場合でも特定の個人がわかるような形で社会的地位を低下させる行為を行った場合には侮辱になる可能性があります。

侮辱罪が成立する場合は、拘留または科料が科される可能性があります。

プライバシー権の侵害となる場合

プライバシー権の侵害とは、個人情報や私生活について知られたくないことを明かされてしまうことを指します。

プライバシー権の侵害で民事上の損害賠償請求を求める場合は以下の3つの要素を満たす必要があります。

プライバシー権の侵害で民事上の損害賠償請求を求める条件
  • 私生活上の事実であること
  • これまで公開されていなかった情報であること
  • 公開された人が不快に感じていること

パブリシティ権の侵害となる場合

パブリシティ権とは、著名人が持つとされる権利で、自身の名前や肖像から得られる経済的利益や価値を排他的に支配する権利のことを指します。

なりすましが無断で著名人の名前や画像を使い、販売促進活動などを行うとパブリシティ権の侵害になる可能性があります。

X(旧Twitter)でのなりすましの対処法

X(旧Twitter)でなりすましの被害にあった場合は、被害を拡大させないためにも早急に対応する必要があります。

なりすましにあった場合の対処法には以下のような方法があります。

X(旧Twitter)でのなりすましの対処法
  • なりすましの当人と直接やりとりする
  • フォロワーや知り合いに報告する
  • X(旧Twitter)の通報窓口に連絡する

それぞれ詳しく解説します。

なりすましの当人と直接やりとりする

なりすまして発信している人と直接やり取りをしてやめるようお願いする方法です。

X(旧Twitter)上でなりすましの当人とやり取りをするには、返信ツイートを利用する方法やダイレクトメッセージを送る方法があります。

直接やりとりできるため、他の方法に比べて早く解決できる可能性がありますが、対応は任意のため削除されない場合もあります。

フォロワーや知り合いに報告する

なりすましの被害にあうと、発信者によってアカウントを悪質に利用される可能性もあります。

そのため、なりすましされていることをフォロワーや知人にできるだけ早く伝え、フォローや返信をしないよう注意を促す必要があります。

X(旧Twitter)の通報窓口に連絡する

X(旧Twitter)社がなりすまし対策として専用の通報窓口を用意しているため、窓口に連絡するという方法もあります。

通報窓口へなりすまし被害を報告する場合は、メールアドレスとなりすまし被害にあっているアカウントのユーザー名、具体的な被害の内容を入力し、アップロードした身分証明書と一緒に提出します。

X(旧Twitter)でのなりすましによる被害の防止ならSNSモニタリングツール「Mimamorn」

企業アカウントが運営するX(旧Twitter)がなりすましの被害にあうと、公式アカウントと偽って不適切な投稿がされるなどの被害の可能性があります。

フォロワーに不信感を与える他、直接DMで不適切なやり取りをされる可能性もあるため、企業の信頼が損なわれる可能性があります。なりすましの被害に遭わないためにも、早急に発見・対応できるようアカウントや発信内容をモニタリングしておくことが重要です。

「ミマモルン -Mimamorn-」は、不適切な投稿や情報漏洩などに関連するトラブルを未然に防ぐモニタリングサービスです。

事前登録したキーワードをAIが24時間365日監視するため、トラブルを早期に発見します。X(旧Twitter)やGoogleなど11ものメディアを自動巡回しているので、幅広い範囲での検知が可能です。

毎月作成するリスク状況と企業の評判ステータス分析レポートや、リスク発見時のリスクコンサルティング提供サービスなど、充実した誹謗中傷リスク対策を低コストで導入できます。

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