Googleマップというと、所在地やルートを調べる機能が注目されがちですが、口コミをチェックする機能も備わっています。
店舗やサービスに対してネガティブなことを書かれてしまうと、印象が悪くなって集客力が下がりかねません。
そこで今回は、口コミを削除できる場合とそうでない場合を紹介し、具体的な削除方法についても解説します。
1.Googleマップに書き込まれた悪質な口コミを削除する方法

Googleマップに掲載された口コミを削除するには以下の3つの方法があります。
1-1.Googleビジネスプロフィールを通じて削除申請する
1つ目はGoogleビジネスプロフィールを削除申請する方法です。Googleビジネスプロフィールは、ビジネスの情報を管理するツールです。
削除申請の手順は以下の通りです。
1.Googleビジネスプロフィールにログインする
2.管理画面のメニューから「口コミ」タブを選択
3. 削除したい口コミの右側の3点リーダーをクリックする
4.「不適切な口コミとして報告」の選択し、理由を選択肢から選んで申請する
1-2.Google検索画面を通じて削除申請する
Google検索結果画面から削除したい口コミを選び、削除申請する方法です。
申請手順は以下の通りです。
1.Google検索で削除したい口コミが投稿されている自分の店舗や会社名を検索する
2.検索結果から口コミを見つけ、削除したい口コミを選択する
3.「違反コンテンツを報告」をクリックし、適切な理由を選んで申請する
1-3.Googleマップを通じて削除申請する
Googleマップ上に表示される口コミに直接アクセスして、削除申請を行うことも可能です。
申請手順は以下の通りです。
1.Googleマップで自分の店舗や会社名を検索する
2.削除したい口コミを探す
3.口コミ右上の「三点リーダー」をクリックし、「不適切な内容を報告」を選択する
1-4.ホテルの削除依頼は例外
第三者からの口コミに対する削除は依頼できますが、ホテルだけは例外なので気を付けましょう。
Googleには依頼を出せないため、どうしても消したい場合は別のところに連絡しなければなりません。
具体的な連絡先は、じゃらんやトリップアドバイザーといった当該のサードパーティプロバイダとなっています。
なぜなら、Googleマップにおけるホテルの口コミは、それらのサイトに投稿されたものが表示されているからです。
口コミの投稿者名を選択すると、サードパーティプロバイダのサイトに誘導されます。そこで所定の手順に従って削除してもらうと、その結果がGoogleマップにも反映されるという仕組みです。
1-5.削除申請は認められない場合もある点に注意!
この後でも詳しく紹介しますが、Googleの口コミは全てを削除できるわけではありません。削除申請が認められないケースもあるため、悪質な口コミによる被害を防止するためには事前対策が重要です。
口コミの状況を事前に把握し、悪質な口コミによる風評被害を最小限に抑えるには「Location Connect」がおすすめです。
2.削除できる口コミは限られている
悪い口コミを見つけると、すぐにでも削除したい気持ちになるのではないでしょうか。
しかし、そう思ったからといって、必ずしも実現できるわけではありません。
どのような場合に削除できるのか押さえておきましょう。
2-1.削除できる場合
口コミが削除の対象かどうかの判断は、以下に挙げる2つ基準に沿って行われます。
法律に反した口コミ投稿が行われている場合
法律に反している場合は口コミの削除を申請することができます。
具体的には、侮辱罪や名誉毀損罪にあたるケースや、信用毀損罪や偽計業務妨害罪に該当するケースなどが見受けられます。
名誉毀損罪 | ネット上に個人を特定できる形で具体的な内容を書き込み、社会的評価を低下させた場合 |
偽計業務妨害罪 | ネット上に虚偽の情報を投稿し、特定の企業や個人の業務に悪影響を与えた場合 |
信用毀損罪 | 虚偽の情報を流布して他人の社会的信用を低下させた場合 |
侮辱罪 | ネット上に他人を軽蔑するようなコメントや投稿を行い、相手の名誉や尊厳を傷つけた場合。 |
Googleのポリシーで禁止および制限されている口コミが投稿されている場合
Googleマップのポリシーに反していることです。
すべての利用者にとってGoogleマップが有益であることを目的として、このポリシーは定められています。
したがって、実際の体験に基づかない投稿や意図的な嘘の情報などは、違反と見なされて削除されるのです。
そのような口コミを発見した場合は、Googleに報告することが推奨されています。
ハラスメント | 他者に対するハラスメントとなるコンテンツやさらし行為など |
ヘイトスピーチ | 個人・集団へのヘイトスピーチを含むコンテンツ |
不適切なコンテンツ | 個人・集団を攻撃する行為や明らかな挑発、犯罪行為に関する根拠のない主張など |
個人情報 | 自身や他人の個人情報を含むコンテンツ |
虚偽のエンゲージメント | 実体験に基づかない口コミなど |
なりすまし | 他人になりすまして投稿した口コミなど |
誤った情報 | 虚偽情報や誤解を招くような情報を含むコンテンツなど |
不実表示 | 事実を歪めたり、商品・サービスの品質に関する虚偽の記述をする、利益相反に基づくコンテンツなど |
わいせつ、冒とく的な表現 | 冒とく的・わいせつな表現のコンテンツ |
露骨な性的描写を含むコンテンツ | 露骨な性的描写を含む口コミや写真など |
アダルトコンテンツ | 露骨な表現を含まないが性的満足を意図しているコンテンツなど |
暴力や残虐行為 | 人・動物が関わる暴力的・残虐なコンテンツなど |
制限されているコンテンツ | アルコール、ギャンブル、タバコ、銃、健康器具や医療機器、規制されている医薬品、成人向けのサービス、金融サービスなどの商品ページへのリンクなど |
危険なコンテンツ | 健康、財産、動物、環境などに深刻な物理的危害を及ぼしたり被害を助長したりするコンテンツなど |
違法なコンテンツ | 他者の法的権利を侵害するコンテンツなど |
子供の安全 | 子供を危険にさらすコンテンツ |
テロリストのコンテンツ | テロ行為を助長したり賛美したりするコンテンツなど |
関連性のないコンテンツ | 店舗・会社での体験に関連しない口コミなど |
宣伝と勧誘 | 宣伝・営利目的のコンテンツなど |
意味不明なコンテンツ、コンテンツの繰り返し | 同じ口コミを何度も投稿したり、複数のアカウントから同じ場所に口コミを投稿したりすること |
2-2.削除できない場合
会社や個人にとってどれだけ口コミの内容が不適切であっても、基準を満たしていなければ削除してもらうのは不可能です。
つまり、法律やGoogleのポリシーで禁止あるいは制限されていないコンテンツであれば、削除されずそのまま残り続けることになります。
基準と適合しているかどうかの審査は、客観性を重視して厳格に行われることを覚えておきましょう。
個人の感想の域を出ないネガティブな口コミ
個人の感想や意見などの口コミの場合は、イメージを低下させるネガティブな内容であったとしても削除をしてもらうことはできません。
これは、個人の感想まで削除できてしまうとネガティブな内容の口コミは削除され、オーナーにとって都合の良い口コミしか残らなくなってしまうためです。これでは、ユーザーの声を集めることが目的の口コミの意味がなくなってしまうため、個人の感想については削除できない決まりとなっています。
しかし、口コミの内容が事実ではなく、店舗の評価やイメージを下げる可能性がある場合には、Googleの規約違反として削除を認めてもらえる場合もあります。
真偽の事実確認が困難な口コミ
口コミの内容が事実かどうかをGoogle側で判断できない場合も、削除できません。例えば、店舗の印象に関する口コミの場合、投稿者の主観的な要素が強いため、Googleはその投稿内容の真偽を判断できません。
あくまでもGoogleのポリシーで「禁止および制限されているコンテンツ」に該当する場合のみ削除対応されます。
星だけ低評価でコメントがない口コミ
口コミの内容だけでなく、5段階の評価が与える印象も非常に大きいです。
Googleマップで検索したときに、営業時間などの情報と一緒に表示される星の数が評価に該当します。
どこを訪れるのか考える際、星の数だけを見て、店舗やサービスの良し悪しを判断する人も多いでしょう。
そのため、自分の店舗などに対して星が少ない投稿があれば、他の人たちに見られる前に削除したいと思うのは当然です。
しかし、口コミの内容がなくて星だけの場合、削除してもらうのは非常に困難な状況といえます。
Googleが削除依頼を受け入れるのは、先述の3つの基準のどれかを満たしているケースのみだからです。
いくら星の少なさが不自然でも、それだけでは法律やGoogleマップのポリシーに反しているとは限りませんし、禁じられているコンテンツにも該当しません。
削除できる可能性があるのは、基準に該当するかどうかを判断できる口コミが添えられている場合のみです。
3.Googleマップの口コミの削除を申請する場合の注意点

Googleマップの口コミの削除申請を行う場合には、以下で紹介する3つの点に注意する必要があります。
3-1.削除申請は認められない場合もある
Googleに削除申請を出したとしても必ずしも削除されるとは限りません。申請内容を確認し、投稿内容がGoogleのポリシーに反していると認められた場合のみ削除対応がなされます。
個人の感想や意見として掲載されている口コミに関してはmたとえネガティブなものであっても保護される傾向があります。
3-2.削除申請は1つの口コミにつき1回まで
1つの口コミに対して削除申請を行えるのは1回までとなっています。仮に一度申請した過去があり、すでに却下されている場合には再度削除申請を依頼することはできません。
削除申請を出す際に、依頼の理由を選択肢の中から選んで送信する必要がありますが、その選択肢を間違って選んで送信してしまった場合でも取り消すことはできないため慎重に進める必要があります。
3-3.削除申請が認められる場合も削除まで2週間程度の日数が必要
削除申請が認められた場合でも、実際に対応してもらえるまでには2週間ほどの期間を要する場合もあります。
すぐに削除して欲しい場合でも対応のスピードを調整してもらえない場合が多いため、口コミへの返信対応や投稿者への削除依頼など他の対策を進める必要があります。
4.削除できない口コミの対処法

Googleのポリシーに反しておらず、削除したい口コミが削除できない場合は、できる範囲で適切な対応を行うことで影響を最小限に抑えることができます。
以下で2つの方法を紹介します。
4-1.低評価の口コミにも誠実に返信する
低評価な口コミが投稿された場合であっても、その内容を真摯に受け止め改善していく姿勢を見せる旨を返信で伝えることで信頼獲得につながる可能性があります。
誠実な対応をしてもらったことで口コミの投稿者が店舗の顧客となってくれたり、他のユーザーが口コミを見た際にも店舗の対応に対して良い印象を持ってくれる可能性も高まります。
4-2.高評価の口コミを増やす工夫をする
ネガティブな口コミを削除することができず、どうしても目立ってしまう場合には、口コミの総数を増やすことでネガティブな口コミの影響を小さくしていく対応も考えられます。
高評価の口コミを増やすために、店舗オペレーションの中にアンケート回答の依頼を組み込んだり、メールでアンケートを送ったりするなどして、効果的に口コミを獲得していく仕組みを作ることがおすすめです。
【補足①】自分で書いた口コミを削除する場合の方法

自分が投稿した口コミの場合は、Googleに削除申請を出さなくても削除することが可能です。
Google検索やGoogleマップで口コミを書いた店舗名を検索し、該当の口コミを探します。
該当の口コミの3点リーダーをクリックし、「口コミを削除」を選択します。
【補足②】口コミの削除申請をしたら投稿者にばれる?

Googleに口コミの削除申請をした場合、投稿者に通知がいくことはありません。
削除が完了したら申請者であるオーナーに削除完了の通知は届きますが、投稿者に通知がいくことはないため、安心して申請することができます。
困った時は口コミ管理ツールを導入してみよう
Googleマップにネガティブな口コミが投稿されたら、風評被害が広がる前に対処することが重要です。
しかし、うまく削除依頼を出せないなど、何らかの事情で放置してしまい、困った状況になるケースも珍しくありません。
事前に口コミの状況が把握できれば、そのようなリスクを回避しやすくなります。
自分で解決するのが難しいと感じたら、口コミ管理ツールをご検討ください。
※「Googleマイビジネス」は、2021年11月に「Googleビジネスプロフィール」に名称変更しました。
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