大手化粧品ブランドA社

SNS上の誹謗中傷から従業員を守り、メンタルケアと組織力向上を実現した、大手化粧品メーカーの新たなリスクマネジメント戦略
従業員によるSNSでの情報発信は、顧客とのエンゲージメントを高める強力な手段である一方、炎上や誹謗中傷といったリスクを常に抱えています。
大手化粧品ブランドA社は、数千人規模の美容部員によるSNS活用プロジェクトを本格化させるにあたり、リスク検知と従業員教育を両立するため、WEBモニタリングサービス「Mimamorn」を導入しました。守りの体制を強化し、従業員の保護と組織力の向上を実現した取り組みについて、ご担当者様にお話を伺いました。
導入前の課題
- SNS発信のガイドラインは存在したが、法令遵守を中心とした内容にとどまり、炎上リスクや業界特有の課題に対応できていなかった
- 全社的な統制・教育体制がなく、発信者増加に伴うリスクの管理が困難だった
- トラブル発生時に迅速な検知や対応ができる仕組みが整備されていなかった
導入後の結果
- 研修・マニュアル・モニタリングを一体的に運用し、リスクを未然に防ぐ体制を構築できた
- 第三者からの過激なコメントを即時検知し、本部による迅速なフォロー体制を確立した
- モニタリング結果を活用し、従業員への具体的なフィードバックや教育に活かすことで、組織全体の成長促進にもつながった
従業員のSNS活用本格化の裏側にあったリスク管理体制の課題
──「Mimamorn」導入前のSNS運用体制についてお聞かせください。
担当者様:弊社では、全国の販売店に所属する美容部員が、自身のInstagramアカウントを通じて当社製品の魅力や、「製品を使うことで生活が豊かになる」「女性としてのライフスタイルが向上する」といった価値を発信しています。
現在は美容部員の中でも特に影響力のある約200名を選抜して情報発信を行っており、最終的には全従業員約3,000名のうち、2,000名規模まで発信対象を広げる構想です。
──SNSの運用ルールは設けていたのでしょうか。
担当者様:一定の投稿ガイドラインを設けて運用していましたが、その内容は法令遵守やコンプライアンスの観点が中心でした。
具体的には、景品表示法や薬機法に抵触しないよう注意を促す項目や、個人アカウントとの紐づけ禁止といった内容となっており、SNSの特性や業界特有のリスクを踏まえた内容にはなっていなかったのです。また、実際の現場で起こり得る炎上リスクを想定した仕組みや教育体制までは整備されていませんでした。
──プロジェクトを拡大していくにあたって、どのような懸念があったのでしょうか。
担当者様:従業員一人ひとりのSNS投稿が企業全体のブランドイメージに直結する以上、万が一トラブルが発生した場合、個人の問題ではなく、企業全体の問題として受け止められるリスクがあります。こうした事態を未然に防ぐためには、リスク教育の徹底と、トラブル発生時に迅速に検知・対応できる体制の両立が不可欠だと判断し、外部の専門サービスの導入を本格的に検討し始めました。
サービスの網羅性と柔軟な提案力、業界知見が導入の決め手
──数あるサービスの中から「Mimamorn」を選定された決め手を教えてください。
担当者様:複数社を比較検討した中で、最終的に「Mimamorn」を導入した決め手は、サポート範囲の広さと提案の柔軟性です。
当社が求めていた機能は、美容部員の投稿を常にウォッチする「モニタリング」だけではありません。SNSリスクを根本から理解させるための「研修」、そして具体的な行動指針を明文化し、組織全体で共有するための「運用マニュアルの作成」も必要だと感じていました。この3つは相互に密接に関わる要素であり、いずれかが欠けても効果を発揮しません。これらを一体的なソリューションとして、当社の組織文化やプロジェクトの実情に合わせて柔軟に提案していただけたのが、「Mimamorn」でした。
──柔軟性の面では、具体的にどのような対応が評価につながったのでしょうか。
担当者様:特に印象的だったのは、モニタリング体制を設計する際の対応です。
当社からは「美容部員が投稿する内容」と「それに第三者が反応する投稿」の2種類をモニタリングしたいという大まかな要望のみをお伝えしていました。ヒアリングを通じて「それであれば、この要素とこの要素を組み合わせた設計が最適です」と、専門的な視点から最善の対応をしていただけたんです。
──専任のコンサルタントによる御社事業の専門性の高さは安心材料になったでしょうか?
担当者様:ご担当者の方が前職でのコンサルティング経験を通じて、化粧品業界特有のリスクに深い知見をお持ちだったことは、大きな安心材料でした。当社が抱える懸念点をすぐに理解いただけましたし、研修分野においても豊富な登壇経験をお持ちで、資料作成を含め非常にスムーズに対応いただきました。業界理解と実務経験の双方に優れていたからこそ、当社の意図を的確に反映した高品質な運用マニュアルを、わずか8営業日ほどで策定していただけたのだと思います。
研修とモニタリングの両輪で従業員を守り、組織全体の成長を促進
──完成したマニュアルと研修をどのように評価されていますか?
担当者様:研修の内容は非常に完成度が高く、参加した従業員からは大変好評でした。マニュアル作成についても、親会社の全社ポリシーを踏襲すべきか、あるいは本プロジェクトに特化した独自仕様とすべきかといった方針整理から丁寧に伴走し、当社の意図を的確に反映した内容を構築いただきました。完成したマニュアルは研修を通じて、従業員にしっかりと定着させることができています。
──研修において、特に工夫を感じた点はどのようなところでしょうか。
担当者様:すべてのコンテンツが「美容部員」を主語に構成されている点です。一般的な炎上対策論を説明するのではなく、「皆さんがこういう投稿をすると、こういうリスクが起こります」といった形で、受講者が自分ごととして捉えられるストーリーになっていました。
例えば、投稿した画像の瞳に映り込んだ景色から自宅が特定された事例など、身近で具体的なエピソードを交えつつ、解説されており、非常に実感を伴う内容でした。さらに、恐怖を与えるだけで終わらせず、最後に「こうすれば大丈夫です」と前向きに締めくくる構成になっていた点も印象的でした。
伝えたいメッセージと、従業員が受け取りやすい表現とのバランスが非常に優れていたと思います。
──モニタリング体制の構築と成果についてはいかがでしょうか。
担当者様:モニタリングでは、ネガティブな投稿だけでなく、ポジティブやニュートラルな内容も含めて関連投稿を収集しています。その中から特に注意が必要なものをアラートとして通知し、各エリアのマネージャーやリーダーが全データを確認できる体制です。
導入から1年以上が経過しましたが、美容部員の投稿が原因となる大きなトラブルは一切発生していません。むしろ真価を発揮しているのは、第三者からのコメント検知の部分です。これまで可視化できなかった「従業員個人を名指しした過激な投稿」などを即座に把握できるようになり、本部が迅速に事実確認やフォローを行う仕組みを確立しました。
その結果、モニタリングで得られた情報をもとに、1on1ミーティングなどで美容部員一人ひとりに対して具体的なフィードバックを行えるようになりました。顧客からの称賛や指摘を活かし、強みの強化や改善点の明確化につなげることで、単なるリスク管理にとどまらず、メンバー育成や組織全体の成長促進にもつながっています。
──当初想定していなかった新たな発見や効果はありましたか。
担当者様:モニタリングを進める中で、当社の正式な美容部員ではないにもかかわらず、その名を騙ってPR活動を行う「なりすましアカウント」の存在が明らかになりました。直近のレポートでは、月に1,600件以上という膨大な件数が確認されています。これはブランドイメージを著しく損なうだけでなく、誤った情報をお客様に伝える可能性がある重大な問題です。この事実を受け、なりすましアカウントのモニタリングも追加で依頼しました。さらに今後は、フォロワー限定の非公開アカウントもモニタリング対象に加える予定であり、見守るべき範囲は着実に広がっています。
伴走型のサポート体制がもたらす安心感と、今後の展望
──サポート体制については、どのように評価されていますか。
担当者様:導入して終わりという関係性ではなく、継続的に伴走してもらえる点に非常に満足しています。月に1回の定例ミーティングに加え、必要に応じて電話やメールでも密にコミュニケーションを取っています。問題が発生した際の対応はもちろんですが、「社内会議で新たなリスクが話題に上がったのですが、どう思われますか」といった相談にも、常に真摯に応じていただいています。加えて、担当の方から「他業界でこうした炎上事例が発生しているので注意が必要です」と能動的に情報を共有していただくこともあり、当社を気にかけてくださっているという安心感があります。
──特に印象に残っているサポート内容はありますか。
担当者様:最近の事例では、Instagramの仕様変更により、スマートフォンの設定次第で投稿に位置情報が自動的にタグ付けされ、自宅などのプライベートな場所が特定されるリスクが生じた件がありました。
その際は、仕様変更を把握してから1時間以内に具体的な対策案をご提示いただき、全従業員へ設定の見直しを呼びかける対応を取ることができました。
本件は美容部員がストーカー被害に遭う可能性もある、非常にセンシティブな問題です。この迅速かつ的確なサポートには本当に助けられました。
──今後のプロジェクトの展望についてお聞かせください。
担当者様:今後は、美容部員一人ひとりが安心して発信に取り組める環境づくりをさらに強化していきたいと考えています。教育体制の整備を進めながら、今後3年ほどの期間をかけて発信対象を現在よりも900%拡大した規模にし、プロジェクトをより成熟した形へと発展させていく方針です。事業の拡大に伴い、新たなリスクも生じる可能性がありますが、引き続き「Mimamorn」と連携を図りながら、従業員が安心して最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、攻守両面で万全の体制を整えていきたいと考えています。
──エフェクチュアルの「Mimamorn」は、どのような課題を抱える企業におすすめですか?
担当者様:従業員一人ひとりが企業の発信者となり、SNSを通じて情報を発信する企業に最適です。発信者が増えるほど、個人の投稿がブランドイメージに直結するリスクは避けられません。そのため、法令遵守だけでなく、SNSの特性を踏まえた実践的な教育や、有事の際に即応できるモニタリング体制が求められます。
「Mimamorn」を導入したことで、従業員個人に対する過激な投稿や炎上の兆候も可視化できるようになりました。問題発生時の早期検知と迅速なフォローが可能になり、企業として従業員を守る体制を強化できたと感じています。これは単なるリスク対策にとどまらず、安心して発信できる環境づくりを通じて、従業員の成長と組織全体の発展にも寄与しています。
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