法律

薬機法のNGワードと言い換え表現一覧!適切にチェックするポイントも解説

薬機法のNGワードと言い換え表現一覧!適切にチェックするポイントも解説

「この表現はそのまま公開しても問題ないだろうか」――LPやSNS広告の最終確認で、判断に迷った経験はないでしょうか。美容・健康関連の商品は訴求力が求められる一方で、表現次第では薬機法違反と判断される可能性があります。広告主だけでなく、広告代理店やインフルエンサーにも影響が及ぶケースがあるため、担当者には正しい知識が欠かせません。本記事では、薬機法におけるNGワードと言い換え表現、広告運用時に押さえておきたいチェックポイントを整理します。

※本記事は2026年6月時点の情報に基づいています。最新情報は厚生労働省ウェブサイトをご確認ください。 

広告の法令順守で困っていませんか?
20,000件以上の実績から、必要な審査体制と法令対応を解説した資料はこちら

広告の表現を規制する薬機法とは?

薬機法は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の通称として広く用いられています。医薬品や医療機器、医薬部外品、化粧品などの品質、有効性および安全性の確保を目的とする法律であり、製造や販売だけでなく、広告表示に関するルールも定められています。

薬機法において特に注意が必要とされるのが、医薬品ではない商品に対して、疾病の治療や予防、改善効果があるかのような印象を与える表現です。表示内容によっては、消費者に誤認を与えるおそれがある広告として問題視される可能性があります。

そのため、健康食品や美容関連商品などの広告を制作する際には、商品区分や関連法令を確認したうえで、表示内容が適切かどうかを検討することが重要とされています。

適切な広告表現を行うことは、法令遵守だけでなく、消費者へ正確な情報を届けることにもつながります。

関連記事:薬機法とは?薬事法との違いや規制対象、違反リスクをわかりやすく解説

薬機法における広告の定義と規制対象

薬機法では、商品の認知向上や販売促進を目的として行われる情報発信のうち、商品名や効能・効果、性能などを示すものについて、広告として取り扱われる場合があります。

広告に該当するかどうかは個別の内容によって判断されますが、次のような媒体や情報発信は広告表示として扱われる可能性があります。

  • テレビCM
  • ランディングページ(LP)
  • SNS投稿
  • 比較サイト
  • 体験談やレビューを含む記事
  • 動画コンテンツ
  • インフルエンサーによる投稿

近年は、SNSや動画配信サービスなどを活用したマーケティングが広がっており、広告であることが明示されていない場合であっても、内容や目的によっては広告表示として評価されるケースがあります。

薬機法の主な規制対象には、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器などが含まれます。また、健康食品やサプリメントについても、医薬品ではないにもかかわらず疾病の治療や予防、改善効果があるかのような表示を行うことは認められていません。

そのため、広告や販促活動を行う際には、商品区分に応じたルールを確認し、表示内容が関連法令やガイドラインに沿っているかを事前に確認することが重要とされています。

関連記事:化粧品広告で禁止されている表現は?薬機法に基づくルールや違反事例を解説

薬機法違反のペナルティ

薬機法違反が認められた場合、違反内容や適用要件によっては、行政指導や措置命令、課徴金納付命令などの対象となることがあります。

2021年には課徴金制度が導入され、虚偽・誇大な広告表示に関する一定の違反については、対象商品の売上額を基準として課徴金額が算定される場合があります。課徴金率は原則として対象売上額の4.5%とされており、例えば対象売上額が10億円の場合、単純計算では4,500万円規模となる可能性があります。

これは企業によっては年間の広告予算や事業計画に影響を及ぼす水準となる場合もあるため、広告表示に関する法令遵守の重要性が高まっています。

また、広告に関する責任は広告主だけに限定されるものではありません。広告制作や配信に関与する広告代理店、アフィリエイト事業者、インフルエンサーなどについても、広告内容や関与の状況によっては確認や対応が求められるケースがあります。

そのため、広告を企画・制作・配信する際には、関係者間で表示内容を共有し、関連法令やガイドラインに沿った確認体制を整備することが重要とされています。

SNSによる薬機法違反に要注意!

IInstagram、TikTok、YouTubeなどのSNSは、多くの利用者へ情報を届けられる媒体として活用されています。一方で、拡散力が高いことから、広告表示の内容によっては消費者へ与える影響も大きくなる場合があります。

例えば、次のような表現は広告内容によって注意が必要とされるケースがあります。

  • 「このサプリを飲んだだけで痩せた」
  • 「ニキビが完治した」
  • 「シワが消えた」
  • 「アトピーが改善した」

これらの表現は、商品の区分や表示内容によっては、医薬品的な効能・効果を示唆するものとして評価される可能性があります。

また、SNS上では体験談や口コミ形式の投稿が活用されることもありますが、個人の感想であっても、表示内容によっては消費者に実際以上の効果を想起させるおそれがあります。そのため、投稿内容や表現方法については十分な確認が望ましいとされています。

企業がインフルエンサーマーケティングを実施する場合には、投稿ガイドラインの整備や事前確認の仕組みを設けることで、表示内容に関するリスク管理を行いやすくなります。

SNS広告やPR投稿を活用する際には、薬機法をはじめとする関連法令やガイドラインを踏まえながら、適切な広告表示を行うことが重要とされています。

関連記事:SNSで不適切投稿が拡散!企業のコンプライアンス違反事例や対処法を紹介

御社専用の審査基準策定から法改正対応まで、広告審査の体制整備を検討しませんか?
20,000件以上の実績を持つエフェクチュアルのサービスの料金を確認する。

薬機法で禁止されているNG表現一覧

厚生労働省が公表している「医薬品等適正広告基準の解説及び留意事項等について」では、消費者に誤認を与えるおそれのある広告表示について考え方が示されています。

特に、医薬品ではない商品に対して、疾病の治療や予防、改善効果があるかのような表現は、広告内容によって問題として指摘される可能性があります。

以下は代表的なNG表現一覧です。 

NG表現 

問題となる理由 

必ず痩せる 

効果保証に該当 

シミが消える 

医薬品的効能表現 

完全治療 

治療効果を断定 

即効性抜群 

過度な性能訴求 

副作用ゼロ 

安全性の断定 

医師も絶賛 

権威付けによる誤認 

若返る 

身体機能改善を示唆 

アトピー改善 

疾病改善表現 

化粧品やサプリメント、健康食品は、主に美容や健康維持を目的とした商品として位置付けられており、医薬品のような効能・効果を表示することは認められていません。そのため、疾病の治療や改善を想起させる表現や、医療行為と同等の効果があるかのような訴求については注意が必要です。

広告や販促活動を行う際には、商品の区分や関連法令、ガイドラインを確認したうえで、表示内容が適切かどうかを検討することが重要とされています。消費者に正確な情報を伝えることは、法令遵守だけでなく、商品やブランドへの信頼向上にもつながります。

参照:医薬品等適正広告基準の解説及び留意事項等について 

薬機法におけるNGワードと言い換え表現

ここでは、化粧品や健康食品、サプリメントの広告で使用されることがある表現のうち、薬機法上の観点から注意が必要とされる表現例と、代替表現の考え方を紹介します。

広告表現の適否は、商品の区分や表示内容、使用される文脈などを踏まえて総合的に判断されます。そのため、同じ表現であっても状況によって評価が異なる場合があります。

誇大な表現や医薬品的な効能・効果を想起させる表示を避けるためにも、広告制作や審査を行う際の参考情報として活用してください。

参照:化粧品等の適正広告ガイドライン 

「化粧品」の広告表現

化粧品広告を制作する際には、日本化粧品工業連合会が公表しているガイドラインや関連法令を参考にしながら、表示内容を検討することが重要です。

化粧品は、身体を清潔にすることや美化すること、肌や髪を健やかに保つことなどを目的とした製品として位置付けられています。そのため、医薬品のような疾病の治療や予防、身体機能の改善効果を示す表現は認められていません。

NGワード 

言い換え表現 

シワが消える 

乾燥による小ジワを目立たなくする※ 

肌再生 

ハリを与える 

美白効果抜群 

メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ※ 

ニキビ治療 

肌を清潔に保つ 

毛穴がなくなる 

毛穴を目立ちにくくする 

アンチエイジング 

年齢に応じたケア 

※効能評価試験済みなど、条件を満たす必要があります。

特に、「消える」「治る」「再生」といった断定的な表現は、表示内容によっては医薬品的な効能・効果を示すものとして指摘される可能性があります。また、「アンチエイジング」のように若返りや加齢の改善を想起させる表現についても、使用する文脈や表示内容に応じた慎重な検討が求められます。

一方で、「保湿する」「肌を整える」「うるおいを与える」「清潔に保つ」といった表現は、化粧品で認められている効能・効果の範囲内で用いられることが一般的です。

広告制作や審査を行う際には、薬機法や業界ガイドラインを確認しながら、商品の特性に沿った表現を選択することが重要です。適切な表示管理を行うことは、法令遵守だけでなく、消費者へ正確な情報を届けることにもつながります。

関連記事:薬機法における化粧品の定義とは?表示可能な表現56項目とルールを解説

「健康食品・サプリメント」の広告表現

健康食品やサプリメントは、一般的に食品として位置付けられており、医薬品のような疾病の治療や予防、身体機能の改善効果を表示することは認められていません。そのため、広告や販促活動では、医療的な効果を想起させる表現や、効果を断定するような訴求について注意が必要です。

特に、健康上の悩みや疾病に直接働きかける印象を与える表現は、表示内容によっては医薬品的な効能・効果を示すものとして問題が指摘される可能性があります。

NGワード

言い換え表現 

糖尿病が改善する 

健康維持をサポート 

血圧を下げる 

毎日の健康習慣に 

脂肪燃焼 

運動時の栄養補給 

免疫力アップ 

健康を意識する方へ 

疲労回復 

元気な毎日をサポート 

飲むだけで痩せる 

ダイエット中の栄養補給 

例えば、「改善する」「治る」「回復する」といった表現は、疾病への効果を示す医薬品的な表現として評価される場合があります。また、「飲むだけで痩せる」のような表示についても、実際以上の効果を想起させる表現として、消費者に誤認を与えるおそれがあります。

一方で、サプリメントや健康食品の広告では、「栄養補給」「美容をサポートする」「健康維持をサポートする」など、商品の特性に応じた表現が用いられることがあります。

商品の特徴を伝える際には、効果を保証するような断定的な表現を避けるとともに、日常的な食生活や健康管理を補助する商品としての位置付けを踏まえながら表示内容を検討することが重要です。

広告制作や審査を行う際には、薬機法や関連ガイドラインを確認し、商品の区分や表示内容に応じた適切な表現を選択することが望ましいとされています。こうした取り組みは、法令遵守だけでなく、消費者へ正確な情報を届けることにもつながります。

最新の法令知識を随時反映。AI監視×専門家による『AdTRUST』で24時間365日の安心を
低コストで始められる広告審査代行サービスを詳しく確認

広告表現でNGワードを使用しないためにできること

薬機法違反を防ぐためには、広告制作時のチェック体制を整備し、担当者全員が適切な知識を持つことが重要です。特にSNS広告やLP制作では、事前確認フローやガイドラインを設けることでリスク軽減につながります。 

社内ガイドラインを整備しチェック体制を確立する

薬機法に関するリスクへ対応するためには、社内ガイドラインを整備し、広告制作時の確認フローを明確にしておくことが重要です。

特に美容・健康関連の商品やサービスでは、広告表示に関する法令やガイドラインの適用範囲が広く、表示内容によっては問題が指摘される可能性があります。そのため、担当者個人の判断だけに依存するのではなく、組織全体で確認できる体制を整備することが望ましいとされています。

例えば、注意が必要な表現や確認項目をまとめたチェックリストを作成することや、広告公開前に法務担当者や薬事担当者による確認を行うことは、有効な取り組みの一つです。また、SNS投稿やWeb広告についても審査対象に含めることで、媒体ごとの確認基準を統一しやすくなります。

さらに、インフルエンサーマーケティングを実施する場合には、投稿ルールや広告表示に関するガイドラインを整備し、関係者間で共有しておくことも重要です。

特に美容・化粧品業界では、新商品の発売サイクルが比較的短く、広告制作のスピードが求められる場面もあります。そのため、誰でも確認できるチェックシートや表現ルール集を整備しておくことで、広告審査の効率化や表示内容の品質向上につながる可能性があります。

継続的な運用ルールの見直しや社内教育を行いながら、広告表示に関する管理体制を強化していくことが、薬機法をはじめとする関連法令への対応につながると考えられています。

関連記事:広告審査とは?基準や適用される法律、違反リスクを抑えるポイントを解説

薬機法専用のチェックツールを活用する

近年は、AIを活用した薬機法チェックツールの導入が進んでいます。こうしたツールを活用することで、広告制作段階で注意が必要な表現を確認しやすくなり、審査業務の効率化につながる場合があります。特に、広告本数が多い企業やSNS投稿頻度が高い運用体制では、確認作業の負担軽減に役立つことがあります。

また、複数の広告代理店と連携している場合や、インフルエンサー施策を実施している場合にも、広告表現に関するルールを共有しやすくなるという利点があります。

ただし、広告表現の適否は文脈や商品の区分によって判断が異なる場合があります。そのため、ツールの判定だけで判断するのではなく、薬事担当者や専門家による確認と併用しながら運用することが重要とされています。

インフルエンサーなどの関係者に薬機法違反のリスクを伝える

薬機法への対応は、広告担当者だけでなく、SNS運用担当者やインフルエンサー施策に関わる担当者にとっても重要です。そのため、社内研修や勉強会を定期的に実施し、広告表示に関するルールや最新情報を共有することが望ましいとされています。特に美容・健康分野では、表現の違いによって評価が変わる場合もあるため、担当者が基礎知識を身につけておくことが重要です。

また、SNSでは個人の感想として発信された内容であっても、投稿内容や運用方法によっては広告表示として扱われる場合があります。「PR」や「広告」の表記だけでなく、投稿内容そのものが適切かを確認することも大切です。

企業が継続的に運用ルールや最新情報を共有することで、広告表示に関するリスク管理の強化につながる可能性があります。

関連記事:SNSで不適切投稿が拡散!企業のコンプライアンス違反事例や対処法を紹介

広告表現をチェックしてくれる専門家に依頼する

広告表現は、薬機法や景品表示法など複数の法令やガイドラインが関係するため、自社だけで判断が難しい場合があります。特に美容・健康分野では、訴求力を重視するあまり、意図せず注意が必要な表現を使用してしまう可能性もあります。そのため、必要に応じて専門家の知見を活用しながら広告内容を確認することも有効な選択肢の一つです。

当社の広告審査代行サービス「AdTRUST」では、景品表示法や薬機法などの広告関連法規に対応し、広告表現のチェックから修正提案、社内ガイドライン作成までサポートしています。AIによる確認と専門スタッフによるレビューを組み合わせ、SNS広告やランディングページ、インフルエンサー投稿など幅広い媒体に対応しています。

また、広告審査業務の一部を外部へ委託することで、社内確認の負担軽減や審査体制の強化につながる場合があります。広告表示に関する確認体制の見直しを検討している企業様は、「AdTRUST」のサービス内容もあわせてご確認ください。

まとめ

薬機法では、化粧品やサプリメント、美容関連商品などの広告表示に関するルールが定められています。表示内容によっては、「改善する」「治る」「痩せる」などの表現が医薬品的な効能・効果を示すものとして問題が指摘される可能性があります。

広告制作を行う際には、商品の区分や関連法令、ガイドラインを確認したうえで、適切な表現を選択するとともに、社内ガイドラインや審査体制を整備することが重要です。

また、SNS広告やインフルエンサーマーケティングなどの情報発信についても、内容によっては薬機法の適用対象となる場合があります。そのため、投稿前の確認フローを整備し、継続的に運用ルールを見直していくことが望ましいとされています。

AIを活用したチェックツールや専門家の知見を参考にしながら広告審査体制を運用することは、法令遵守と広告品質の向上につながる可能性があります。消費者へ正確な情報を届けるためにも、適切な広告表示に取り組むことが重要といえるでしょう。

経営リスクから守る広告審査代行サービスを導入してみませんか?
広告審査・法令順守の負担を軽減。AdTRUSTの導入事例と機能詳細を確認する

参考情報・一次情報

※本記事は一般的な情報提供を目的として作成したものであり、法的助言を行うものではありません。個別の事案に関する判断や対応については、弁護士その他の専門家へご相談ください。

22,000件以上の支援実績

風評被害・誹謗中傷でお困りですか?
まずは無料でご相談ください

専門スタッフが状況をヒアリングし、最適な対策をご提案します。 お気軽にお問い合わせください。

お電話でのお問い合わせ

050-1745-2868

平日 10:00 〜 19:00